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愛知県蒲郡市三谷温泉ストリップ ミカワ座

 日本のストリップは、昭和22年に新宿『帝都座』で甲斐美春が演じた「額縁ショー」以後、劣情を促すための、いわば興奮装置としての発展をみせてきた。こうした劇場は、地方の温泉街でひと頃の繁栄を見たが、温泉街の衰退とともに、類する劇場群も次第にその姿を消した……。

 ここ三谷温泉街にある、ひなびたストリップ小屋『ミカワ座』も、一時期は温泉場を訪れる酔客たちで賑わったが、その場末感から客足が遠のき、ついに幕を下ろした一軒だ。

 地元の劇場体験者によると、ミカワ座では南米のストリッパーたちが踊りながら衣装を脱ぎ、あとわずかな布を残したところで暗転になるのが定番の演出であったという。

 しかし、ミカワ座は出稼ぎにきていた踊り子たちの入れ替えを怠り、いつも決まった女たちが舞台に立っていたため、「やがて飽きられてしまった」と体験者は語るのだった。

 現在、この小屋も取り壊され、もはやその痕跡さえ見当たらない…。

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