テレ朝は『ゴールデン』(19時〜22時)12.4%、『プライム』(19時〜23時)12.6%と2部門で首位を獲得。『全日』(午前6時〜深夜0時)では7.8%で日テレに0.1%差をつけられた。だが、事実上、『三冠』をとったも同然の結果となった。
ちなみに、年間('12年)でもテレ朝は『プライム』で12.5%と初の首位。『ゴールデン』が12.2%、『全日』は7.7%でそれぞれ2位となった。
'57年の開局以来、年度で初の二冠は快挙といえよう。テレ朝の強みは、『報道ステーション』等のニュースの視聴率が安定、『相棒』など刑事&ミステリーものを中心にしたドラマも好調で、さらに『お試しかっ!』『Qさま』『ロンドンハーツ』といったバラエティー番組が年間を通じて高視聴率を挙げた。
「『年間』や『年度』をみてもわかるように、3部門でトップをとることが難しくなっている。各局がサッカーやフィギュアスケート、先日のWBAなどスポーツ系SP(特番)に力を入れて過当競争になっているからです。制作能力より、どのSPを獲得できたのか、運による結果が勝負の分かれ道になっています」(テレビ雑誌担当者)
Aクラスを走っていたフジの自滅による勝利、という見方もあるが、テレ朝が確実に力をつけてきているのは確かだ。
「当然、お約束である社員食堂やバーの無料開放がおこなわれる。食堂ではステーキ、うなぎなどが並べられ、芸能事務所マネジャーやスポンサーにもふるまわれる。また、社員には“金一封”のほか、成果主義ゆえに給料のアップも実施されるはず。今年は秋に西麻布に新本社も完成します。さらにご祝儀がばらまかれる、と社員はウキウキしています」(テレビ制作会社関係者)
『二冠王』ともなれば、テレ朝には、黙っていてもスポットCMが入ることになる。
その額は100億円を下ることはなかろう。だから、どの局も首位になりたがるのだ。
テレ朝の勢いは止まらない。