30日の両国大会でデビュー25周年の武藤敬司と組み、新日本プロレスの蝶野正洋、パンクラスMISSIONの鈴木みのると対戦する船木。この日は、道場の若手レスラーと合同練習形式で汗を流した。
練習は7月から参加しており、閉め切った道場は40度を超える暑さ。20年ぶりの体験に「スクワットや基礎体力(練習は)はきついですね。初日は失神しそうになりましたよ。筋肉痛が3週間ぐらい抜けなかった」と語るほど、過酷さを極める。
それでも持ち前のプロレスセンスの良さ、ヤングライオン時代に幾度となく繰り返したであろう記憶を蘇らせ、ボディースラム、ショルダータックル、受け身など基本動作の感覚を取り戻していった。
最後に行われた真田聖也との“シングルマッチ”では、スリーパーや腕ひしぎ逆十字などの総合格闘技の技に加え、両国大会での発射を予告している打点の高いドロップキックを試し斬り。
ヤングライオン時代から使用してきたフィニッシュムーブに「いきなりやっても意味がないんで。試合でいろんな技を相手にぶつけて、最後に出す。一番力を持ってフィニッシュにつながる技だと思ってるので、その辺は温存したい」と手ごたえを口にした。
20年ぶりのプロレス復帰に向けてブランクを感じさせない動きを披露した船木だが、この一戦はただの同期揃い踏みや“盟友”鈴木みのるとの15年ぶりの対戦というテーマだけではない。
船木は復帰戦を「お客さんに自分自身を査定してもらう、裁判みたいなもの。30日、会場に来てくれたファンの反応を見てですね」と設定している。それだけにこの一戦が、今後を左右する重要なターニングポイントになることは間違いない。
1試合限りの限定的な復帰なのか、それともプロレスに専念するのか。はたまた両刀使いになるか。いずれにせよ判決は30日に両国で下される。