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全日本プロレス 棚橋弘至が武藤敬司狩りへ撹乱戦法

 全日本プロレス春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」が5日、東京・後楽園ホールで開幕。公式戦2日目となる6日には、新日本プロレスから初参戦している“フェロモンボディー”棚橋弘至が太陽ケアを撃破。新日プロ選手による春の祭典制覇という前人未踏の記録に向けて好発進したフェロモン王子は、きょう7日に激突する武藤敬司狩りにも自信をのぞかせている。

 武藤の弱点はヒザだけではない!
 この日、Aブロック公式リーグ戦で、2006年覇者の太陽ケア戦に臨んだ棚橋。序盤から場外戦に持ち込んでドロップキックをたたき込むと、さらにエプロンからトペスイシーダを発射。場外でダウンするケアを尻目に、リング内に戻って両手を広げ、会場全体にフェロモンを振りまいた。
 だが、ケアに脳天唐竹割りから急角度バックドロップで逆襲を受けると、TKOからパイルドライバーで脳天からマットにグサリ。首を徹底的に攻め込まれてピンチに陥った。それでも猛攻を耐えしのぐと、フルネルソンで反撃ののろし。スリングブレイドで追い込むと、最後はハイフライフロー2連発でケアを圧殺した。
 初出場初優勝に向け、絶好のスタートを切ったフェロモン王子。新日プロ選手による春の祭典制覇となれば、前人未到の大記録達成となる。試合後は「全日本のリング、勘違いしてるな。オレはゲストじゃねーぞ。ウエルカムで迎えるのはいいけど、狙ってるのは優勝だけだ」と余裕の優勝宣言をぶっ放った。
 そればかりか、きょう7日に激突するディフェンディングチャンピオンの武藤に対しても「オレの試合見てビビッてんじゃないかな」と挑発した。
 リーグ戦最大の山場となる武藤戦を前に、余裕しゃくしゃくのフェロモン王子。自信の裏には秘策があるようだ。
 棚橋は3月24日の会見で武藤のヒザ破壊を宣言していたが、戦術はそれだけではないという。「頭部への攻撃が有効なんじゃないかな。オレみたいにフサフサしてないから、ダメージが溜まるかもしれない。天才だけに1031発くらい攻撃をブチ込もうかな」
 ヒザ破壊を宣言しておきながら、まさかの作戦変更で武藤を混乱させようという狙いもあるらしい。その上、ダメージを頭部に与えれば、常に他の選手の星取を意識している武藤コンピューターにも狂いが生じてくるはず。
 武藤戦に向けて危険な香りを漂わせる棚橋。全日プロのトップを倒し、一気に春の主役奪取を狙っている。

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