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大相撲 深刻!角界の伏魔殿化

 日本相撲協会は30日、十両若麒麟(本名・鈴木真一)容疑者(25)が大麻取締取締法違反の現行犯で逮捕されたことを受け、東京・両国国技館で緊急会見を開いた。昨夏の大麻問題後に武蔵川理事長が就任して以降、改革を進めてきたが、その甲斐なく今度は日本人力士が大麻で逮捕される異常事態。次々と明るみになる角界の大麻汚染に協会トップもあ然とするばかり。角界は“伏魔殿”と化している。

 角界に大激震だ。初場所を大盛況で終えて横綱・朝青龍のガッツポーツが問題視されている最中に、今度は品格問題をはるかに上回る事態がぼっ発した。現役の幕内力士、十両若麒麟が大麻所持で現行犯逮捕されたのだ。
 逮捕されたのはこの日の午後。港区六本木にあるCDショップの事務所でティッシュに包んだ乾燥大麻約16グラムを所持していた疑いで、神奈川県警に現行犯逮捕された。幕内の日本人力士が逮捕される異常事態。相撲協会は緊急会見を開いた。
 会見で武蔵川理事長は、「あってはならない事件。ファンの皆様に深くお詫び申し上げます」と謝罪。逮捕された若麒麟の処遇について「はっきりとしたことは言えない。事実関係が明確になった時点で、理事会にかけて決めたいと思います。厳しく対応していきたい」と解雇を含めた厳罰を示唆。早ければ2日に予定されている理事会で処分を決定する。

 角界の大麻問題といえば、昨年8月に若の鵬が同容疑で逮捕。抜き打ち検査で露鵬、白露山が大麻に陽性反応を示した。3力士は解雇処分になり、当時の北の湖理事長が引責辞任したことは記憶に新しい。そんな角界のイメージの一新を託された武蔵川理事長は改革を進めてきた。
 外部役員の起用や年末には全協会員を対象とした異例の研修会を開催。不祥事の再発防止と体質改善に向けて全力を注いできた。だがその甲斐なく再び出てきた不祥事。武蔵川理事長は「まずは事実をはっきりしたい」を繰り返すばかり。動揺を隠せなかった。
 戦々恐々なのは理事長だけではない。同席した九重広報部長も「キツネにつままれたような感じです。まさかとは思いましたが、残念でなりません」とただただ驚くしかなかった。

 若麒麟は昨年9月に行われた尿検査で2回も再検査を受けており、1度は「グレー」と判定された力士。この日の会見でも当時の検査について伊勢ノ海再発防止委員長が「専門家が出した結果ですから。問題ないと思います」と語り、今後、他の力士を再検査するかどうかについては「特別に考えていませんが、やるなら抜き打ちで行う。今後、検討してから」と明言は避けた。
 前回の大麻騒動からわずか5カ月あまりでの再発。角界の大麻汚染は今後も波紋を広げそうだ。

(写真=頭を下げる(左から)九重広報部長、武蔵川理事長、伊勢ノ海再発防止検討委員長)

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