甲子園出場は高校球児にとっては憧れの目標である。芸能界にも意外な甲子園出場経験者がいる。元プロ野球選手でタレントとして活躍する人物以外では誰がいるだろうか。
「よく知られているところでは、演歌歌手の山本譲二がいますね。山口県下関市出身の山本は早鞆高等学校在学中に、1967年の甲子園に出場しています。初戦で敗退するも、代打ヒットを打ち話題となりました。さらにヒットは内野安打であったため、俊足が生かされた形となります」(芸能ライター)
それでも華の舞台でヒットを打てたのは、本人にとっては名誉ではあろう。一方で、バッターボックスには立てなかったものの、ベンチ入りを果たした人間もいる。
「お笑い芸人のとにかく明るい安村ですね。旭川実業高校に在学していた1999年に夏の甲子園に出場しています。伝令として何度かグラウンドに立ち、その姿が中継に映りました。ただ、伝令は時間稼ぎが目的で実際の内容はなく、関係ない話を伝えていたようです」(前出・同)
さらにお笑い芸人でいえば、コンビそろっての甲子園出場を果たした珍しい例もある。
「TIMですね。レッド吉田は京都の東山高校在学中に夏の甲子園に出場し、相方のゴルゴ松本は熊谷商業高校在学中に春の選抜甲子園に出場しています。2人は上京したアパートの部屋がたまたま隣同士で、ともに甲子園出場経験があったことから意気投合し、コンビ結成に至りました。まさに甲子園がつないだ運命といえるでしょう」(前出・同)
全国の高校野球部員の中で、甲子園に出場できるのは限られている。それゆえに、ささいなエピソードであっても、それぞれにドラマがあるのは確かだろう。