今季のダルビッシュはここまで、12試合に登板、81回1/3を投げ、奪三振はア・リーグトップの111。7勝2敗で、防御率は2.77。
ルーキーイヤーの昨季は29試合に登板、191回1/3を投げ、奪三振は221、16勝9敗で、防御率は3.90だった。
昨季と比べて、めざましい進化を遂げているのが、奪三振の多さだ。9回を投げたとみなして算出される奪三振率は昨季の10.40から、12.28に飛躍的にアップ。日本での自己ベストといえる11年(日本ハム時代)は、232回を投げて、276三振を奪っているが、奪三振率は10.71で、今季はそのペースをも上回っている。
ダルビッシュが、このペースで三振を獲り続けると、あと139回を投げれば、夢の300奪三振にも到達する。シーズン220回1/3の投球は、故障さえなければ、十分可能な数字だ。
奪三振とともに良くなったのは、被安打、与四死球が大きく減っている点。被安打は昨季の1イニング平均0.82から、0.64に減少。与四死球は昨季の1イニング平均0.52から、0.36に減った。
被安打、与四死球が減少し、出す走者が減ったことで、失点、自責点も激減。昨季と比べると、驚異的に防御率が良くなっている。
このペースで行けば、松坂大輔(インディアンス傘下3A)が08年にマークした日本人メジャーリーガーのベストである18勝の更新も有力。野茂英雄(元ドジャースなど)が95年に記録した236奪三振も、軽く超えそうな勢いだ。
(落合一郎)