同ドラマは、戦国時代に男の名で家督を継いだ「おんな城主」井伊直虎(柴咲)の生涯を描いた作品。脚本はNHK連続ドラマ小説「ごちそうさん」(杏主演/13年度後期)、「JIN-仁-」(大沢たかお主演/TBS/09年10月期、11年4月期)、「とんび」(内野聖陽主演/TBS/13年1月期)、「天皇の料理番」(佐藤健主演/TBS/15年4月期)など、数々のヒット作を手掛けた森下佳子氏。
柴咲は「GOOD LUCK!!」(木村拓哉主演/TBS/03年1月期)、「Dr.コトー診療所」シリーズ(吉岡秀隆主演/フジテレビ/03年〜06年)などに代表されるように、これまでヒロイン役が多く、連ドラで主演したのは「オレンジデイズ」(妻夫木聡とのW主演/TBS/04年4月期)と「○○妻」(日本テレビ/15年1月期)の2作のみ。
唯一の単独主演となった「○○妻」では全話平均視聴率14.3%(数字は以下、すべて関東地区)を獲り、まずまずだった。
かつては、視聴率20%前後を確実に獲り、ブランド力も高かった大河ドラマだが、12年の「平清盛」(松山ケンイチ主演)が平均12.0%と、大河史上ワーストとなる視聴率を出して以降、数字も低下。
13年の「八重の桜」(綾瀬はるか主演)は14.6%、14年の「軍師官兵衛」(岡田准一主演)は15.8%とイマイチだった。
15年の「花燃ゆ」(井上真央主演)は当初から低迷を続け、すでに1ケタ台を4度も記録するありさまで、ヘタをすれば、「平清盛」のワースト記録を更新する可能性もある。
16年の「真田丸」では、「半沢直樹」(TBS/13年7月期)の空前のヒットで、“新・視聴率男”となった堺雅人を主役に起用し、起死回生を図る。
すっかり、かつてのブランド力が弱まった感が否めない大河ドラマだが、16年の堺、17年の柴咲で、どこまで巻き返しできるか注目されるところ。
(坂本太郎)