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フィギュアスケート 美姫と真央、明暗くっきり

 日本フィギュア界の2大女王に光と影。きょう16日から開幕するフィギュアスケート「国別対抗戦」の公開練習が15日、試合会場となる東京・国立代々木第1体育館で行われた。世界選手権で復活した安藤美姫は4回転ジャンプを成功させるなど好調をアピール。一方、世界選手権で表彰台を逃した浅田真央は、復活の糸口を見いだせていない。2大女王は、いまなお世界選手権の明暗を引きずったままでいる。

 今季最終戦となる国別対抗戦。世界選手権で3位に入り完全復活した安藤は絶好調を持続している。
 公開練習では4回転サルコウを難なく成功させ、「フリーでは、今シーズン2回目のサルコウに挑戦したい」と大技挑戦を明言した。
 今大会は五輪イヤーの来季を見据え、あらゆる挑戦が可能な舞台。安藤は「フリーのサルコウとショートプログラム(SP)でも3-3回転の連続ジャンプを入れる」「フリーでは後半のダブルアクセル-3回転ループもできたら」と、果敢に高難度ジャンプに挑戦することも明言した。

 世界選手権の復活劇から完全に勢いを取り戻した。それは言動や容姿からもうかがえる。「髪の毛にメッシュを入れちゃいました。最初は全部金髪にしちゃおうかなって思ったんですけど、さすがにコーチとか周りに止められたので、メッシュにしました」と、ヘアスタイルも一新した。
 視界良好の安藤に対し、世界選手権でシニア転向後、初の表彰台を逃す挫折を味わった浅田真央は復活の兆しが見えない。
 この日も午前練習で3回転ジャンプの際に転倒するなど調子はいまひとつ。きょう16日のSPでは今季頭を悩ませてきた苦手な3回転ルッツを回避することを決めた。
 それでも来季に向けて新たなチャレンジにも挑む。「この試合は来季(五輪シーズン)に向けてチャレンジできる試合。来季にもつながると思う」と、フリーのみならずSPでも伝家の宝刀・トリプルアクセルに挑戦することを決断した。
 世界選手権のSPでは、ライバルのキム・ヨナに10点以上の大差をつけられた。それだけに来年のバンクーバー五輪を見据え、SPでの現状打破を図りたい考えのようだ。
 五輪イヤーに向けた今季最終戦で、2大女王が夢舞台に向けてどんな進化をみせるのか、要注目だ。

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