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「墓場まで持っていく話も」著書がヒットの平畠啓史、サッカー愛が強すぎて“芸人だったんですか”と驚かれる?

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平畠啓史

 お笑いタレントの平畠啓史が自身2冊目となる著書『今日も、Jリーグ日和。-ひらちゃん流マニアックなサッカーの楽しみ方-』(ヨシモトブックス)を出版した。平畠は芸能界きってのサッカー通。昨年出版した『Jリーグ54クラブ巡礼 -ひらちゃん流Jリーグの楽しみ方-』(同)が2万7千部を売り上げるなど、Jリーグファンにもそのサッカー好きを認知されており、本書の内容も気になるところ。本人を直撃して本の内容やサッカーについて話を聞いて来た。

—— 『Jリーグ54クラブ巡礼 -ひらちゃん流Jリーグの楽しみ方-』についで2冊目の著書となりますが、今回はどんな内容になっているんでしょう。

平畠:前回はクラブごとに構成していましたけど、今回はそういう枠はなくて、主審の方のお話とか、クラブとは関係ない部分もいろいろ書いたりしています。全部面白い内容になっています。いろんな方に読んでもらいたいです。

—— 前作も含めてですが、実際のJリーガーの方から反響をもらったりすることはあるのでしょうか?

平畠:前の本は結構読んでいただいたりしました。チームによってはクラブハウスに置いてもらったりしたので、選手の方から「読みましたよ」って。あと、取り上げた選手の方からは「取り上げてもらってありがとうございます」って言っていただいたりというのもありました。芸人仲間だとワッキーからは大絶賛してもらえました。「愛読書だ」って(笑)

—— サッカーについて書くに当たって何か参考にされた書籍はあるのでしょうか?

平畠:ないですね。僕のは暴露本みたいな内容のものではないので(笑)もちろん墓場まで持っていかないといけないサッカーの話はいっぱい持っていますけどね。それはちゃんと墓場に持っていきます。借金まみれになってもうどうなってもええわってなったら、サッカー界とは最後じゃって言って書くかもしれないですけど(笑)

—— そもそもサッカーについて書こうと思ったきっかけは?

平畠:「サッカーダイジェスト」の前の編集長が知り合いで「書いてみる?」って言われたのが最初です。その前に別のインターネットの媒体でコラムを書いたりもしていたんです。今回の本もそのコラムをまとめたものです。ちなみに、サッカーについて書くことは自分の中ではそんなに特別なことじゃないです。サッカーを見れば何かしらの感情が毎回湧くわけです。それを口に出して言うか書くかの違いだけの話だと思っているので。

—— 本書をどういう方に読んでもらいたいですか?

平畠:サッカーを好きな方なら「わかる、わかる」という部分と、「そこ見ているんだひらちゃん」みたいな感じの内容になっているんです。サッカーを知らない人でもなんとなしに分かる内容なんじゃないかなと思っています。幅広い人に読んでもらいたいです。

—— 前作は2万7千部。今回の目標ありますか?

平畠:本出す前は若干そういう部数とかも意識したりして書くわけですけど、書き出したら結構大変で、そういうのはもうええわって。ええのができたらええわっていう感じでやっているんです。売れる売れないは結果論。そこはあんまり考えて書くことはないです。

—— サッカー観戦ですけど、毎週通われていると聞きました。

平畠:スケジュールが空いていれば行きますね。応援しているチームとかは特にないんですけど、サッカーがとにかく好きなんで。どのカードでもいいという感じで見に行きます。

—— 仕事でいえば、お笑いとサッカー、今はどちらの仕事が多いんですか?

平畠:ほぼほぼサッカーですね(笑)ちなみにサッカーの仕事をする時はお笑いの仕事のこととかは考えないです。自分の中でサッカーの仕事をさせてもらう時に、芸人やとか、漫才やっていたとか、その延長ということでは一切ないので。サッカー場でも、芸人というよりただサッカーを好きなおっさんとして見られることが多いです。「吉本なんですか?」「芸人なんですか?」って言われることもあるくらいなんです。

—— 次回作の構想はもうできているのですか?

平畠:本でなくても、自分編集長の雑誌でもいいのかもしれないし、めっちゃアホな考えなんですけど、サポーターの人の写真撮ってカレンダー作りたいなとか考えたりもしているんです。いろんな人がいてはるから面白いんじゃないかって。あと、J1だけでなく、J2とかJ3を取り上げるようなものも考えています。

—— 他のスポーツに対してサッカーのここが好きというのはあるんですか?

平畠:うまくいかないところじゃないですか。手の方が掴んだりもできるし、いろんなことができるけど、サッカーはボールを足で蹴る。一番難しいといいますか、しかも手を使ってはいけないという、そのうまくいかなさ加減、まどろっこしさがあるからこそ、ゴールした時のあの開放感が生まれるんだと思うんです。そこが魅力じゃないでしょうか。

—— サッカーに関する仕事をする上でやりがいのようなものはありますか?

平畠:サッカーを見るだけじゃなくて、本まで書かしてもらって、これほど幸せなことはないですね。今回の本も難しい戦術本とかじゃない。ピッチ上の小難しい話ではなく、土曜日曜の楽しい雰囲気を感じてもらえる内容です。僕の本を読んで、サッカーや、サッカー場の空気、匂いを感じてもらえれば嬉しいです。

(取材・文:名鹿祥史)

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