7・21札幌大会で全日本プロレス武藤敬司が持つIWGPヘビー級王座に挑戦する中西。6・15に後藤洋央紀との次期挑戦者決定戦を制しながら、この日はかねてからタイトル挑戦に「そんなの認めねぇ。中西が挑戦するなんてオレは聞いてねぇ」と異議を唱えていた真壁との決着戦に臨んだ。
戦前から「中西をぶっ壊して、試合できねぇようにしてやる」と息巻く真壁のラフ殺法に苦悶した。場外戦でチェーン巻きラリアート、ナックルを受けて額から大流血。それでもほとばしる鮮血に野人が奮い立つ。パックリ割れた額も何の、強烈な頭突きで反撃ののろしをあげ、トップロープ最上段からの雪崩式ブレンバスターで完全に形勢逆転だ。
勢いは止まらない。場外に転げ落ちた真壁に野人プランチャを発射。最後は13分28秒、大☆中西ジャーマンで息の根を止めた。試合後は「見たか。IWGPは絶対に取り返したる。そのためやったらどんな闘いでもしたる」とIWGP爆殺デモ葬にご満悦。一方の真壁は「まだだ、まだ終わらねぇぞ」と復讐を誓った。
「何が何でも7・21札幌まで無傷で行ったる」と中西。王座挑戦が決まってから、いまだ負けなしの野人は勝利を重ねるごとに勢いを加速させている。