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朝日杯FS(JpnI、中山芝1600メートル、21日) 特捜班はミッキーパンプキンを指名

 人気がなさすぎる! そう陣営が憤慨するのが◎ミッキーパンプキンだ。2歳王者決定戦「第60回朝日杯FS」(JpnI、中山芝1600メートル、21日)は、確たる主役不在で混戦模様が漂っている。伏兵の台頭が十分ありそうだが、そんななか、デビューから2戦2勝、そのいずれもがスピードの違いで逃げ切りというミッキーパンプキンに一発ムードが漂っている。昨年もゴスホークケンが逃げ切ったように朝日杯は先行有利が定説。鞍上も頼りになるペリエ騎手なら、アレヨアレヨの一人旅があっていい。

 某競馬専門紙の週刊誌をパラパラとめくりながら、内田助手はこう言い切った。
 「この雑誌の馬柱ではうちの馬に印が全然ついてないね。だけど、人気上位馬と比べたって素質はまったくヒケを取らないよ」
 騎手時代、メジロマックイーンで菊花賞を制した経験のある同助手は、ミッキーパンプキンの高い能力をはっきりと感じ取っている。
 デビューから2戦2勝。そのいずれもが楽な逃げ切りで、特に前走の萩Sは優秀だった。「直線で後続が詰め寄ってくるとさらにもうひと伸びしてくれた。派手さはないけど、味のある競馬だった。強い内容だったよ」と振り返った。

 勝ち時計もまずまず。そして何より、2着に下したキングスレガリアがその前のデイリー杯2歳Sで、今回人気を背負うシェーンヴァルト、ホッコータキオンの3着に食い下がっている。「その比較からいっても、力の差はないと思うんだ」という言葉には説得力がある。
 状態もいい。「キャリア2戦だから、まだまだ伸びしろがある。実際、中間の坂路の動きがすごく良くなってきた」。17日に栗東坂路で行われた追い切りは800メートルから54秒3→39秒6→12秒7の終い重点。時計のかかる馬場状態にもかかわらず、ラストまで集中力は途切れなかった。「1週前にしっかりやってるから、あれで十分。予定通りきている」とうなずいた。
 父はSS系の晩成型ダンスインザダーク、母の父はアルザオ。怪物ディープインパクトに似た配合で、奥行きは十分あるはずだ。
 もちろん、陣営がもくろんでいるのは、2歳戦の活躍だけではない。「ここで勝てないようじゃ、来年のクラシックなんていっていられない」と超強気発言まで飛び出した。

 前に行ける脚質もこのレースにぴったり。昨年もゴスホークケンがあっさり逃げ切ったように、例年、先行馬が活躍している。期待は十分。混戦を制して、皐月賞、ダービーへと夢をつなぐ。

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