帰国後の“初フライト”に向け、離陸準備はOK。ディープインパクトが今朝(22日)、ジャパンCの最終追い切りを敢行し、万全の仕上がりをアピール。凱旋門賞失格のうっぷんを一気に晴らすかのごとく、超抜のデモンストレーションを披露した。
1週前に引き続き、今朝の鞍上も武豊騎手。ジョッキーを2週連続で乗せる“異例”の最終調整に報道陣からはどよめきが起こったが、ディープ自身はどこ吹く風。DWコースで6F78秒0、上がり3F37秒2→12秒3の好タイムを一杯にマークした。
「先週の追い切りでほぼ体は仕上がっていたし、息もできている。完全に勢いを取り戻した印象だね」
一連の問題で口数がめっきり減ってしまった池江郎師だが、ひたむきに駆ける愛馬の姿を確認し、温かな笑みを浮かべた。
昨日も同様に坂路→DWコースで軽めの調整が行われた。坂路モニターを確認した同師は「ほら、飛んでいるやろ」とニッコリ。その日はやや行きたがるようなしぐさに加え、脚を蹴り上げるようなうるさい面を見せていたものの、「ああいうのがいいときの証拠。前向きになってきているし、エネルギーがたまっている感じ」と完全復調を断言した。
泣いても笑っても現役で残すは2戦のみ。「今は咳もしていないし、とにかくここまでは順調そのもの。調整は非常にうまくいっています」
手ごろな頭数であろうと、ベスト条件であろうと、はたまた最大のライバルにノド鳴りの症状が現れようと陣営は関係なし。こん身の仕上げでレースに臨む。