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データインパクト 「プラス160億円」に必要な回収率は…

 今回の当欄は、プラス160億円を計上した予想会社の話題を織り交ぜ、オッズに関する数字のマジックを中心にお伝えしている。

 第1弾では、その予想会社が元金1000億円をベースに160億円もうかった。すなわち1.16倍の利を得たということを仮定。元金1000円を1.16倍に増やすのはそう難しいことではないかもしれないが、ベットが億単位ともなると、オッズとの戦いが生じることまで記した。
 それなら売上の多いレースを買えばいい。そう考える人もいることだろう。確かに前回で取り上げた裏開催の新潟1Rは売上が少ない。もし3連単が実際の売上金4700万円の100倍、47億円だったら、1万円の当たり馬券が追加で買われても、配当は1300円の下落で済む。
 しかし、天文学的な数字が乱舞しているように思われる中央場所の重賞でも売上は先の毎日王冠の3連単が36億円弱、GI・スプリンターズSでさえ53億円しかないのだ。年間で30億円以上、3連単を売り上げるレースは実質100レースに満たない。多少、基準を緩めても3年で勝負可能なレースはたったの300レースしかないのだ。

 そこに1000億円を均等に投入するとしたら、1レースあたりは3.3億円。30億円の売上の3連単に、1人のプレイヤーが3.3億円をブチ込んでしまったら…。詳しい解説は避けるが、回収率が大きく下がることは間違いない。
 さらに、売上の多いGIになればなるほど、ディープインパクトやウオッカのような過去の統計データが当てはまらない化け物が出てくる。それまでの統計データが信用できなくなるのだから、どこで勝負したらいいか分からなくなってしまう。
 もっとも、重賞なら前日売りの午前中に大金を投入すれば、買い目以外のオッズがグンと跳ね上がる。「この組み合わせでこんなにつくのなら…」と多くのファンが手を伸ばすことで、最終的には妥当なオッズになるという意見もあるのだろうが…。
 今回、160億円をもうけた会社は、「天候データを使っている」と一部で報道されていた。実は私も気象庁のデータベースにアクセスし、全国の天候や気圧、雨量、風向き等を毎日、自動的に取得するシステムを構築している。
 理解可能な例を挙げれば、「万馬券は気圧がある一定のヘクトパスカルを切ると、万馬券発生率が4割増え、くる馬は逃げ馬である比率が高い」など、基本的な分析をするだけで、かなりの情報が取れる。一見、オカルトっぽくとらえられてしまうかもしれないが、私は天候データを大いに活用していたことで馬券歴16年中13年でプラス収支に持ち込めた自負がある。
 しかし、本題に戻ると私が買う金額と、その会社が買う金額とではケタが違いすぎる。3年で160億円をもうけるのは至難の業だ。では“犯人”の手口はいったい? いろいろ推測はできるが、ひとつだけいえることは、彼らは最低でも回収率200%、いや300%超の予想ロジックを持っている。まして、それが3年連続で通用するなど、データ党の筆者から見ればミラクルとしかいいようがない。
 さて、次回のデータインパクトでは、あなたが馬券で160億円得られる性格かどうか、診断しよう。同時に、平均的な馬券ファンより1割多くもうけられるテクニックも公表したい。

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