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野菜中心の食事で自殺が半減

 野菜や果物などを多食する人は、あまり食べない人に比べ自殺する割合が約半分−−。先ごろ、そんな研究成果を、国立国際医療研究センターなどの研究グループが発表した。

 同研究グループは、40〜69歳の男女約9万人を対象に、食事の傾向を調査。対象者に134種類の食品や飲み物をどれぐらいの頻度で摂取するかを尋ねると、食事のパターンが野菜や大豆などの「健康型」、肉やパンやジュースなどの「欧米型」、ご飯やみそ汁といった「日本食」に分けられることがわかったという。
 その上で、野菜や果物、海藻、芋、豆などを食べる量が多い「健康型」の食事をする傾向の強さに応じて、対象者を四つのグループに分け、自殺との関連を調べた。すると、「健康型」の傾向が最も強いグループは、最も弱いグループと比較して自殺のリスクが5割少ないことが判明したのだ。
 研究グループは「自殺にはさまざまな要因があるので簡単には言えないが、これらの食品に含まれる、うつの予防に効果を発揮する成分が影響している可能性がある」と分析している。

 世田谷井上病院の井上毅一理事長は言う。
 「肉食が中心の欧米人は元気でパワーがある。しかし、野菜の摂取が少ないから、うつには弱い。かといって、野菜ばかりではパワーがでません」

 確かに、80歳になっても肉をもりもり食べるという登山家・三浦雄一郎氏などは、エベレスト登頂に成功するほど元気だ。
 「三浦氏は一方で、黒ゴマ、酢卵、プレーンヨーグルト、きなこ、てんさい糖を豆乳に溶かすスペシャルドリンクを欠かさず飲んでいました」(管理栄養士)

 精神的にも肉体的にも安定するには、やはりバランスの良い食事が必要ということだ。

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