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同写真集は、芳根と映画『Arcアーク』でタッグを組んだ石川慶監督がプロデュースを務める。女優の芳根京子と、女優の道を選ばなかった芳根京子の二つのテーマで構成され、芳根の普通の20代女性としての素顔や、女優としての日常などが切り取られる。
芳根は「10周年ということで何かできないかなと思って、私発信で写真集を作りたいと相談しました。10年という節目で私が写真集を出すなら、どういうものがいいかと考えた時に、自分でも挑戦的なものにしたいなって」と本写真集出版の経緯を紹介。「石川さんに相談したら、ドッペルゲンガーみたいな設定をくださって、これは試される内容になるなって思いました。わたしの表現力というものが懸かっている。やってやろうという気になって挑みました」と話す。
撮影にあたって体も鍛えたと言い、「自分でこういう衣装を着てみたいとか、こういう印象を残したいと相談させてもらって、でもやるのはいいけど、やるのは私。肌を見せるにしてもそんなに鍛えていなかったので、一生懸命努力しました」と回顧。「七夕の短冊には毎年、『腹筋割れたい』って書いていたんですけど、今回は私の努力で実現しています。きっと見たことのない芳根京子が見れると思います。知る人しか知らない私の私物も写っていたり、10周年にふさわしい一冊だと思います」と胸を張る。
ただ写真を撮るのではなく、演技を絡めて面白い1冊にしたいと考えたとも述べ、「石川さんには、写真集だけどお芝居がしたいって言ったんです。そしたらシナリオを書いてくださって。内容的には『Arcアーク』の続編みたいな内容になっていると思います」と話す。
プライベートの話題になり、写真集に絡め、「もし女優じゃない人生を選んでいたら何をしていましたか」との質問も飛んだが、「もともとお料理系の仕事をしたいと思っていたんです。スカウトされていなければ今頃、どこかのレストランで働いていたと思います」と回答する。「この写真集のような人生だったと思います。役者はいろんな人生を演じられるので、今、こうなっていたら良かったと後悔することはないです」とも述べる。
女優業についても「何よりお芝居が好きで楽しいです。女優さんで良かったなって思います」とコメント。「お芝居は1人の力じゃないと思うことが多いんです。相手の方とのキャッチボールが大事だったりするんです。チームが一つになった瞬間は、これがあるからやめられないなって思えたりもします」としみじみと述べ、10周年を迎えたことについても、「自分が思い描いていた10年より濃い10年を過ごさせていただいたと思います。今後も、とにかく目の前のことをコツコツやらせてもらって、常に全力で頑張っていきたい」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)