私の場合は、愛情がなくなったとかっていう理由とは全く違うんです。だから、元夫には悪いことをしたなぁって反省することもありますね。
事の発端は5年前、29歳の時のことです。夫も私も旅行が好きで、年に数回の国内旅行と年1回の海外旅行に行っていました。5年前は2人でフランスに1週間滞在。そこで私は運命を感じてしまったんです。フランスの街を散策していると、とにかく懐かしい気持ちに襲われて、「私はここで暮らすべきだ!」って思いました。
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旅行中、そんな風に盛り上がる私を見ても、夫は「旅行で気分が昂っているだけだろう」と思っていたようです。私もそうかなと少しは思っていました。家に帰って普通の暮らしに戻ったら、気持ちも落ち着くだろうって。
でも、違ったんです。旅行から帰って2週間経っても1か月経っても、全然気持ちが変わらなくて。住まないとしても旅行には毎年行きたいと思い、フランス語の勉強を始めました。フランスのドラマや映画を観たり、フランスに関する本を読んだり。生活がどんどんフランス色に染まっていきました。
2か月が経った頃、私の心はもうフランスに移住すると決まっていました。ですが、問題は夫とのことです。夫のことは愛しているし不満もありません。そこで正直に相談することにしました。
夫に自分がどれくらいフランスに恋をしてしまったのか、フランスに本気で移住したいと思っているのかを伝えました。夫のことを嫌いになったわけではないから、一緒にフランスに来るか、そうでないなら離婚して欲しいと。
夫はしばらく考え込んだ末、離婚を選択しました。「旅行から帰って2か月の優を見ていて、そんな気はしていたんだ。人生1回きりだし、やりたいことをやらないで後悔して欲しくない」と。本当に優しいですよね。
夫の両親には悪印象を与えてしまったとは思いますが、その後私はフランスで大変ながら楽しい毎日を過ごしました。理解して離婚に合意してくれた夫に感謝しています。
5年経った今、フランス熱は冷めていないのですが、さすがに永住するという決断は難しく一旦、日本に帰ってきました。ですが、東京でフランス人の男性と出会うことができ、結婚を前提にお付き合いをしています。