嵐はグループ活動に幕を下ろして2年がたつが、ジャニーズ事務所に所属するタレントの公式ファンクラブ「ジャニーズファミリークラブ」では、会員数がぶっちぎりでトップ。King & PrinceやSnow Man、なにわ男子といった大人気グループも数字を伸ばしているが、“ジャニーズの金看板”には遠く及ばない。
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ジャニーズグループでドームツアーを成功させたのは解散したSMAP、嵐。現役では関ジャニ∞、Kis-My-Ft2、King & Prince、ジャニーズWESTで、年末にはSexy Zoneとデビュー15周年のアニバーサリーであるHey! Say! JUMPが初ドームツアーを実現させる。旧国立競技場で単独コンサートを開いたのは、SMAPと嵐だけだ。
嵐は今なお“プラチナチケット伝説”をキープしているが、若手時代は当然、集客力がなかった。嵐が結成されたのは99年。そのおよそ2年前のジャニーズJr.時代、相葉と二宮と松本と生田斗真で主役を演じた初ミュージカル「Stand by Me」が上演された。二宮と相葉は14歳、生田は13歳、松本は12歳。嵐の3人は前年に入所したばかりで、「ジャニーズJr.Boys」というユニットを組んで間もなかった。全員が中学生のユニットに、ジャニー喜多川社長(享年87)は期待を寄せた。ところが、現実は甘くなかった。
「チケットが大量に売れ残ってしまったのです。なので、主役である4人が開場前に劇場前に出て、チケットを通行人にタダで配ったのです。タダでばらまくのはかなり屈辱でしたが、ガラガラの空席を見せるよりマシという、ジャニーさんの判断だったそうです」(芸能ライター)
チケットは通行人に受け取ってもらえず、無視された。そんな思いをしてまで務めた主演作だったが、満員にはほど遠い入りの日が何日もあった。出演者たちは後日、チケットは事務所が事前に買い占めていたのではないかと推測した。演者のモチベーションを下げまいと、タダ客の動員を見込んだジャニー氏の采配も、結果的には水泡に帰した。
先走りしすぎた先見の明で、ハズすこともあるジャニー氏。しかし、嵐結成後にはしっかり回収。今となっては笑える昔話だが、忘れたい黒歴史でもあったりして。
(伊藤由華)