問題となっているのは、「3-1」とオリックス2点リードの3回裏でのこと。この回オリックスは1死から吉田正尚が左安で出塁し杉本に打順が回る。打席に入った杉本は、日本ハム先発・田中瑛斗が投じた初球のカーブをフルスイングするも空振りした。
タイミングを外されながら強振した勢いが余ったのか、杉本はスイング直後にバットから右手を離すと、左手一本で握ったバットを日本ハム捕手・石川亮のミット近くに振り下ろしてしまう。向かってくるバットを見た石川は顔を背けながらミットを引き、辛くも回避したが、直撃なら負傷していても全くおかしくない場面だった。
>>オリックス・杉本に怒りの声「審判を騙すなんて呆れる」 敵選手も首をかしげた動きに批判、死球狙いでわざとひじを出した?<<
この杉本のスイングを受け、ネット上には「今の杉本のスイングヤバいだろ、当たってたら大惨事だったぞ」、「フォロースルーが危なすぎる、相手を壊すつもりかって言われても文句言えんぞ」、「わざと大振りしてるわけじゃないのは分かるけどちょっとは気を遣ってほしい、一瞬背筋凍ったわ」といった苦言が寄せられた。
「プロ入りした2016年からオリックスでプレーする杉本は、身長190センチ・体重104キロの体躯を活かした豪快なフルスイングを武器に昨季本塁打王(32本)に輝いた大砲。今季も19日終了時点でリーグ5位タイ(11本)の本塁打数をマークしていますが、フルスイングを貫いている弊害ともいうべきか、スイング後のバットが意図せず後方の捕手に向かってしまう場面がしばしば見られます。今回は幸いにも直撃はしませんでしたが、今季は5月14日・ロッテ戦で柿沼友哉の背中に、6月11日・阪神戦で梅野隆太郎の左腕にそれぞれスイング後のバットが直撃しています」(野球ライター)
野球規則で捕手へのバット直撃は、審判が明らかに故意だったと判断しない限りは守備妨害等には当たらないと定められている。そのため、現状では捕手側が気持ち後ろに下がるなどして気を付けるしかないのが現状だが、杉本も可能な範囲で相手捕手を気遣うべきなのかもしれない。
文 / 柴田雅人