「1-0」と広島1点リードの9回表。この回広島は2番手・栗林良吏が先頭・松本剛に右安を打たれると、続く上川畑大悟に送りバントを仕掛けられる。これを見た捕手・會澤は、一塁線際に転がった打球を猛スピードで追い捕球しようとした。
ところが、會澤は走りながら腰を落としてボールを右手でつかもうとした瞬間に右足を滑らせ、前方にスライディングするような形で転倒。この間に上川畑が一塁に到達したため、無死一、二塁とピンチが拡大(記録は捕安)。栗林が後続を抑えたため試合結果に影響は及ばなかったが、場合によっては勝機を手放しかねないプレーだった。
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余計な走者を許した形の會澤の転倒を受け、ネット上には「あそこで転ぶとは全く思ってなかったからビックリ」と驚きの声が多数。同時に、「これ1か月前の負傷引きずってない?」、「バットも湿りまくってるし、故障の影響が攻守に尾を引いているのではないか」など、故障の影響を疑うコメントも相次いだ。
「會澤は4月29日・中日戦6回表1死一塁で併殺打を放った直後、治療のためベンチ裏に下がるとそのまま交代。試合後の報道では球団トレーナーが『下半身にアクシデントがあった』と具体的な箇所は伏せながらもけがをしたと説明したことが報じられ、次戦から5試合連続(4月30~5月5日)で欠場しました。連続欠場が明けた後も登録抹消こそされていないものの、出場・欠場を繰り返しながらの起用が続いており、5月の成績も『.143・0本・0打点』とサッパリ。こうした背景から今回の転倒を受けてファンの間では、會澤の故障がまだ完治しておらず、その影響で下半身に踏ん張りがきかなくなっているのではないかと推測する声も少なからず挙がっています」(野球ライター)
昨季も6月に左足を故障し約3カ月戦線を離脱し、8月の東京五輪に臨む侍ジャパンメンバー入りも辞退するなどけがに泣かされている會澤。一部からは「去年みたいな長期離脱する前に二軍再調整にした方がいいのでは」という意見も挙がっている。
文 / 柴田雅人