この日のソフトバンクは1回表に柳田悠岐の6号2ランで2点を先制するも、2回以降は1点も奪えず結果大差で逆転負け。この試合を含め直近3試合で「16安打・2得点」と深刻な貧打に陥っている。
その打線のテコ入れ策について、藤本監督は15日の試合後に応じた取材の中で「デスパイネを呼びますよ。落とす人はリチャード」、「相手も嫌じゃないかな、一発もあるし。遅くても交流戦には上げる予定だった。ちょっと早くなっただけで大体予定通りです」とコメント。同日終了時点で「.222・0本・2打点」と不振のリチャードを二軍降格とし、代わりにここまで右足首故障などで二軍調整が続いていた助っ人・デスパイネを前倒しで一軍昇格させることを明言したという。
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藤本監督のコメントを受け、ネット上には「デスパイネ昇格で打線強化か、まあ実績は十分(NPB通算170本塁打)だしいいんじゃないか」、「デスパイネは調子いいわけじゃない(二軍で.161・2本・6打点)けど、それでもリチャードよりはよっぽど期待できそう」、「リチャードの降格も数字を考えたら妥当だな」と納得する声が挙がった。
一方、「デスパイネ昇格は分かる、でもリチャード降格はちょっとどうなのと思う」、「沖縄遠征直前に下に落とすのは非情すぎないか」、「成績が成績だけに降格は仕方ないけど、せめて次カード終わりまで待ってほしかった気持ちもある」と、このタイミングでのリチャード降格を疑問視するコメントも多数見られた。
「ソフトバンクは17、18日に、沖縄で対西武2連戦を予定。その次カードに向けファンの間では、リチャードや東浜巨、又吉克樹といった沖縄出身選手たちが故郷に錦を飾る活躍を見せることを期待する声も少なからず挙がっていました。こうした背景もあり、藤本監督のリチャード降格判断に納得せず、沖縄遠征を終えてからのタイミングではダメだったのかと疑問の声も寄せられている状況です。なお、プロ野球選手の中には故郷凱旋試合で大活躍を見せることが憧れだという選手は少なくなく、今回落とされたリチャードも以前から故郷凱旋を目標の一つとしていたことが伝えられていましたので、実現直前での降格人事を受け、かわいそうだと気遣う声も散見されます」(野球ライター)
一部からは「この降格人事でかなりモチベーションを下げてしまう可能性もあるのでは」と今後を不安視する声も挙がっているリチャード。故郷凱旋がついえた悔しさをバネに二軍で再昇格をアピールすることはできるだろうか。
文 / 柴田雅人