今回の動画で両名は投手起用で重視すべきポイントや、新庄監督の現役ラスト試合だった2006年10月26日の日本シリーズ第5戦・日本ハム対中日戦の思い出などを話した。その中で、谷繁氏は「レギュラーはいないと言ったじゃん。あれ選手が一番キツいんだよね。あれそう思って言った?」と、新庄監督が就任会見で口にしたコメントについて質問した。
>>日本ハム・吉田に「ちょっと生意気」苦言も 藤川氏が明かしたキャンプ指導の裏話が物議、苦労した分効果も絶大?<<
新庄監督は昨年11月4日に臨んだ監督就任会見の中で、「レギュラーなんか1人も決まってません」とレギュラーは完全に白紙と断言している。谷繁氏はこのコメントについて、選手の反骨心をあおる狙いがあったのではと考え新庄監督に真相を聞いたようだ。
ただ、新庄監督は「いやいや、1年間(日本ハムのことを)勉強して『本当にレギュラーいない、1人もいない』と思って、ただそれだけ。本音、めちゃくちゃ本音」と、特別な狙いはなく本音で口にしたと返答した。
新庄監督は続けて、「みんなは『近藤君は確実だろう』(と言うけど)、年間で11本しか打ってないんですよ?」、「俺は近藤君を初めて知ったから、去年研究してる時に。去年、良くなかったんだよね。良くない近藤君しか見てないから、僕たちの時代からしたら大した選手じゃないっていう」とコメント。過去に最高出塁率を2回(2019-2020)、ベストナインを3回(2018,2020-2021)獲得している看板打者・近藤健介についても、「.298・11本・69打点」だった昨季成績を見る限りでは物足りなさを感じると説明した。
この新庄監督の発言を受け、ネット上には「計算じゃなくて本音で言ってたのか、そっちの方が選手にとってはキツいのでは」、「近藤でさえも大したことないって言うなんてハードル高すぎないか」と驚きの声が寄せられた。一方、「ここまでのOP戦を見てると、レギュラーに値する野手はいないって見立ては正しかったと思う」、「あの手この手で色んな選手使ってるのも、どうやってレギュラーを作り出すか苦悩してることの表れなんだろうな」と理解を示すコメントも多数みられた。
「新庄監督は春季キャンプからここまで選手の守備位置をシャッフルしたり、ガラポン抽選器で打順を決めたりと斬新な選手起用を次々と行っています。ただ、チームは8日終了時点でオープン戦2位と上位につけてはいるものの、チーム打率は『.202』(全体10位)と打線は今ひとつ機能していません。現状はチーム防御率が『1.71』(全体1位)と投手力でカバーできていますが、打線が活性化しないと負けが込み始める展開も十分考えられます」(野球ライター)
野村佑希(左足首捻挫/2月26日)、五十幡亮汰(急性腰痛/3月3日)ら若手野手の故障も相次いでいる日本ハム。新庄監督が納得のいくレギュラー陣をそろえるにはまだ時間がかかりそうだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
谷繁元信氏の公式YouTubeチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UC64uGOYi7v1ClET3GJVlYyA