振り返れば、今年の嵐はおめでた続きだ。3月、二宮和也が第一子となる女児の誕生を発表、9月下旬には、櫻井翔と相葉雅紀がダブルで結婚を発表。大野は、年下で新恋人と噂される彼女と京都旅行する姿が女性週刊誌にキャッチされた。
大野は、嵐イチの人気だった。表紙を飾った雑誌は軒並み売れ、完売になった。歌とダンスがずば抜けており、コリオグラファー(振付師)としても才能を発揮。創作活動も続けた。過去10年にわたって手がけたアートを08年に、作品集と個展で発表。15年、20年にも成功させ、15年には公式グッズとして「FREESTYLE II 5年日記帳」を発売した。
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日記帳だった理由は、自身がデビューから毎日付けていたからだ。常々ライブのMCでは明かしていたが、結成15周年を記念して放送された特番「嵐 LIVE & DOCUMENT ~15年目の告白~」(NHK総合)で、その日記を初公開。“5年日記帳”は、自身の実生活がグッズ化につながったわけだ。
アート創作で徹夜しても、日記はサボらなかった。ひと言だけの日もあったが、毎日書くことをノルマにしていた。その頑なな姿勢をトレースしたのが、“怪演女優”として多数の人気ドラマに出演している松本まりか。大野とは舞台「プーシリーズ Episode I アマツカゼ~天つ風~」(08年)で共演。当時は女優として迷走していたため、主演俳優にガチ相談していた。
「その時に言われたのは、『まりか、多分ね、日記やった方がいいよ』というアドバイスでした。『なんでもいいから、疲れたとか眠いとかだけでもいいから、とにかく毎日コツコツ続けてみな』と勧められ、およそ2年後に重い腰を上げたそう」(ウェブマガジンの記事ライター)
当時の日記を読み返すと、女優としての夢や目標、野望がしたためられていた。驚くべきことなのは、書かれていたことのほとんどが叶っていたということだ。
大野流FREESTYLEが、1人の迷える女優を救った。これはおそらく、氷山の一角。大野の言動やレクチャーで芸能人生が変わった有名人は多いに違いない。
(伊藤由華)