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過去にも執着心の強い行動? 硫酸事件の花森容疑者にみる、“粘着気質”の危険な特徴

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 8月24日に白金高輪駅で知人男性の顔に硫酸をかけて重傷を負わせた容疑で指名手配されていた花森弘卓容疑者が、28日に沖縄県内で身柄を確保された。

 花森容疑者は警察の取り調べの中で、動機について「今は話したくない」としており、被害者男性については「学生時代に男性との間にトラブルがあった」と供述している。被害者男性によると、事件の1カ月前に都内で花森容疑者と出くわしており、その際に容疑者から「お前バカにしていただろう」とすごまれたという。

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 また、その後の報道では、1年前にもLINEのやりとりでトラブルがあったことが明らかになった。昨年9月ごろ、深夜に花森容疑者からLINEで「家に泊まらせてくれないか?」と被害者男性に連絡があり、忙しかったため断ると花森容疑者から「社会人としてちゃんとした方がいいよ」というメッセージが送られてきたという。被害男性は「非常識ではないか」といった内容のメッセージを返信し、LINEをブロックした。

 いずれにしても、今回の犯行の直接的なきっかけが数年前の「バカにされた」という出来事だったすれば、花森容疑者はかなりの粘着気質だと言える。

 “粘着気質”とは、対人関係におけるトラブルをずっと根に持ったり、一つの考えにしつこく執着したりする気質のことをさすが、逮捕後に明らかになった花森容疑者の過去に関する一部報道のエピソードにも、こういった典型的な粘着気質の要素を含む特徴がいくつか見られる。その特徴には、いったいどのようなものがあるのだろうか。

 たとえば、粘着気質の人は、その執着心の強さから、ストーカーやアイドルの追っかけなどに走りやすいという特徴がある。かつてはアニメの世界に夢中だった花森容疑者だが、高校3年生の時、友人を介して知り合った女子高生に恋心を抱き、ストーカー行為に及んでいた時期があった。今回の被害者男性に対しても、並々ならぬ執着心を持っていたことが分かる。

 また、粘着気質の人は、我慢強く、ストレスをためやすいという特徴もある。花森容疑者は高校を1年留年し、大学を浪人するなどした苦労人で、高校時代は無口でおとなしく、ときにいじられることもあったという。留年しても中退することなく通いきっただけでも我慢強いと言えるが、なにより、無口な人はそうでない人に比べてストレスをためやすい傾向がある。人にとって、自分の思いや感情を話すことは非常に効果的なストレス解消法だが、無口な人は、無口というだけでその機会が少ないということになる。

 そして、ストレスをためやすいが故に、暴発した時の威力が大きいという点も特徴の一つだ。花森容疑者の場合、今回の硫酸事件の暴挙ももちろんそうだが、高校生の頃、自宅前の道路で母親に馬乗りになって胸元をつかみ、殴ろうとしているところを近所の人に目撃されたこともある。

 花森容疑者が供述したように、本当に被害者男性が過去、花森容疑者をバカにしたことがあるのかどうかは分からないが、少なくとも花森容疑者が「バカにされた」というキーワードを引きずっていることは確かなようだ。

 とはいえ、硫酸をかけるなどという非人道的な行為は決して許されるものではない。

文:心理カウンセラー  吉田明日香

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