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DeNA・三浦監督、開幕9試合目で遂に初白星! “リアル孝行息子”阪口にかかる期待

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阪口皓亮

 開幕してから9戦目の4日、待ちに待った勝ち星を手にした三浦新監督。記念のウイニングボールは、クローザーの三嶋一輝から監督へと渡ったが、監督は迷わずこの日プロ初勝利を挙げた阪口皓亮にプレゼントした。

 5年間務めたラミレス監督から三浦大輔監督に指揮官が代わり、昨年主にファームにいた阪口は春季キャンプから一軍に抜擢。オープン戦でもアピールを続け、開幕ローテーションの6枠目をルーキー・入江大生と争っていたが、結果的には敗れた形となりファーム調整を続けていた。

 しかし、開幕3戦目の先発だった平良拳太郎が右肘の張りのため登録抹消され、思わぬ形で回ってきた登板。前日は「気負うことなく全力で腕を振るだけ」とコメントしていたが、「朝起きてから僕自身も勝っていない、チームも勝っていない。少なからず緊張してました」とプレッシャーを感じながらも、5回無失点と最高の結果を出した。マウンドをリリーフ陣に託した後、「試合が終わるまで緊張を感じていた」とし、ベンチに戻ってくる先輩たちには「ナイスピッチング!ナイス粘り!」と声を掛け続け、最後まで戦った結果、嬉しいプロ初勝利を手にした。

 三浦監督も5回のピンチには「今日だけではない。今後のことを考えても乗り越えないと」と交代はせず、阪口も見事に応えた。「昨年ファームでいいピッチングをし、日に日に成長していった。オープン戦でもいいピッチングをしていたが、ファームスタートとなってもしっかり調整してくれた。阪口にとっても本当にいい1勝」と目を細めた。

 ウイニングボールは「女手一つで3兄弟を育てて頂いた恩返し。1勝目のボールは母にプレゼントしたいと思っていた」と、この日も兄と共に観戦に来ていた最愛の母に贈ると宣言。

 プライベートでもピッチングでも“孝行息子”ぶりを発揮した阪口皓亮。自身&三浦監督&DeNA10周年イヤーと、初めて尽くしの1勝を掴んだ右腕の爽やかな笑顔が、重苦しい横浜の空気を一挙に変えて見せた。
  
取材・文・写真 / 萩原孝弘

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