現役時代ソフトバンク(2009-2018)一筋で「282登板・79勝49敗73ホールド1セーブ・防御率2.98」をマークし、2012年には沢村賞にも選出された38歳の攝津氏。今回の動画では2019年1月に現役引退に至った経緯や裏話を語った。
>>ソフトB・小久保ヘッド、期待の若手に「一番悪い時のパターン」と苦言 “打率10割”と結果残すも、愛弟子の課題を厳しく指摘<<
2011~2015年まで5年連続で2ケタ勝利をマークしたが、翌2016年から2年連続で7試合の登板に終わるなど精彩を欠いた攝津氏。2017年までに275試合に登板した勤続疲労なのか、この2年間は「(肩や腕が)思うように動かない、力が入らない」という感覚を常に抱えていたという。
プロ10年目・35歳で迎えた2018年も、シーズン初登板の5月22日・西武戦から7月28日・楽天戦までの7試合で「2勝4敗・防御率5.16」と振るわなかった攝津氏。翌29日に同年4度目の二軍落ちとなったが、それを首脳陣から告げられた際に「あ、もうやめようかな」と引退に心が傾いたという。
また、攝津氏は具体的な日時は明かさなかったが「球団からは早い段階で戦力外というのは言われていた」、「(球団からは)『(来季の)契約はしません。退団しますか? 引退しますか?』みたいな(ことを言われた)」と、二軍落ちから日が浅い時期に球団から戦力外通告を受けていたことを暴露。ただ、家族や周囲からは体がある程度動くなら現役を続けてはどうかと勧められ、他球団移籍を模索するため退団を選択したという。
同年11月4日に球団を退団することが発表された攝津氏だが、それまではシーズンを戦う同僚たちを動揺させないよう退団の事実は隠し、10月に宮崎で行われたフェニックス・リーグも素知らぬ顔で参加していたとのこと。ただ、その後他球団からのオファーはなかったため引退を決断するに至ったと語っていた。
攝津氏は動画で驚きの肉体を持っていた元同僚や自身がすごいと思う現役選手についても話している。
今回の動画を受け、ネット上には「まだシーズン中盤の7月末の時点で引退を考えていたのは知らなかった」、「最後までチームメイトに退団明かさなかったのはプロ意識が凄い」、「沢村賞経験がある摂津でもこんなにバッサリ切られるのか」、「もし球団にその場で引退って言ったらコーチ職とかもらえたりしたのかな?」といった反応が多数寄せられている。
前述の沢村賞をはじめ最多勝(2012)、最高勝率(2012)、最優秀中継ぎ(2009-2010)など、先発・リリーフの両方でタイトルを獲得した攝津氏。その攝津氏が明かした引退の裏側に驚いたファンも多かったようだ。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
池田親興氏の公式ユーチューブチャンネルより
https://www.youtube.com/channel/UC89DdDdfD-wuREdrIjnO8DA