そんな中、ここ数年注目を集めているのが、白組で今年、6年連続の出場を果たす演歌歌手の三山ひろしである。
三山は歌以外の特技として「けん玉」を挙げており、日本でも数少ない日本けん玉協会3段を持つなど、「けん玉演歌歌手」としての一面も持っている。
そんな三山が紅白歌合戦の放送中にチャレンジするのが「けん玉ギネス記録」である。三山が歌っている最中にスタジオにいる100人以上がけん玉の一般的な技「大皿」(一番大きな受け皿に玉を入れること)に挑戦。一度もミスすることなく入れ、放送中にギネス記録更新を狙うというものだ。
だが、2017年に行われた第1回のチャレンジはまさに「グダグダ」というべき状態であった。
スタジオには三山を含む124人のけん玉名人が集まりスタンバイ。そして三山が「男の流儀〜けん玉世界記録への道~」を歌い始めると同時に、一人ずつ「大皿」にチャレンジしていくのだが、序盤も序盤、14番目にチャレンジした男性が大皿に玉をのせることができず失敗してしまったのだ。
この時点でギネス記録達成は逃したものの、やり直すわけにもいかず、そのままラストの三山までけん玉チャレンジは続行。だが、14番目の参加者が失敗していることは全国の視聴者も目撃していた。なんとも微妙な雰囲気が会場内に漂い、しばらくして「残念!失敗です!」のアナウンスが。失敗となったことが全国に伝えられることになった。
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この様子をテレビで見ていたタレントの伊集院光は自身のラジオ番組『伊集院光深夜の馬鹿力』の2018年1月1日放送分で「いったい『どうなってしまうんだろう』と思って見ていた」「スタッフの中でも序盤で失敗するという考えはなかったのか」とツッコミを入れていた。
三山はこの雪辱を晴らすため、翌2018年の紅白で再度挑戦。見事成功しギネス記録を達成した。2019年は記録更新を狙ったが、中盤の80番台で失敗。2020年の今年は果たして、成功するのか失敗するのか、それともまたおかしな雰囲気になるのか……要注目である。
文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)