新日本プロレス
『Gingu CLIMAX〜BATTLE OF LAST SUMMER』
1999年8月28日 観衆 4万8000人
東京・明治神宮野球場
◆試合結果◆
①30分1本勝負
○藤田和之(3分55秒 腕ひしぎ逆十字固め)ブライアン・ジョンストン●
②IWGPジュニアタッグ選手権試合(60分1本勝負)
<王者組>○大谷晋二郎&高岩竜一(15分0秒 エビ固め)獣神サンダー・ライガー●&エル・サムライ<挑戦者組>
※スパイラルボム
※第4代王者組が初防衛に成功
③IWGPジュニアヘビー級選手権試合(60分1本勝負)
<王者>●金本浩二(14分45秒 腕ひしぎ逆十字固め)ケンドー・カシン○<挑戦者>
※カシンが第34代王者となる
④45分1本勝負
藤波辰爾&●越中詩郎(8分38秒 片エビ固め)天山広吉○&小島聡
※ニールキック
⑤IWGPタッグ選手権試合(60分1本勝負)
<王者組>後藤達俊&●小原道由(16分01秒 バックドロップホールド)中西学&永田裕志○<挑戦者組>
※中西&永田が第39代王者となる
⑥武藤・蝶野代理戦争〜外国人頂上決戦(60分1本勝負)
●スコット・ノートン(7分53秒 スリーパーホールド)ドン・フライ○
⑦ストロング・スタイル・スピリット(60分1本勝負)
●橋本真也(15分45秒 レフェリーストップ)蝶野正洋○
※腕決め原型STF
⑧ノーロープ有刺鉄線バリケードマット時限装置付き電流地雷爆破ダブルヘルデスマッチ(時間無制限1本勝負)
○グレートムタ(13分32秒 体固め)グレートニタ●
※カマで殴打
この大会に出場した選手の中で、現在も新日本マットで活躍しているのは、天山広吉、小島聡、永田裕志の第3世代の3選手のみというのが、歴史を感じるところ。今年は毎夏恒例の『G1クライマックス』が秋に開催されるが、当時は『G1』直後の開催とあって、営業サイドはかなり苦労したようだ。
ただ、この大会はメインイベントの新日本史上最大級となる電流爆破デスマッチを行うためにも野外で開催する必要があった。そこで白羽の矢が立ったのが、かつてUWFインターナショナルが興行したことがある神宮球場だった。神宮球場はいにしえの球場であるがゆえ、クラブハウスが球場外にある。ドーム大会とは違って、センターのバックスクリーン付近にステージを組まず、入退場の花道には一塁側と三塁側のベンチを利用している。
日が暮れる前に試合が始まり、メインイベントのセッティングをしている頃にはきれいな夜空が見渡せるロケーションに。爆破の視覚的効果は他の会場とは比べ物にならないぐらい迫力があり、大仁田厚にとってホームスタジアムだった川崎球場を彷彿とさせるものがあった。野外の演出としては、火を使った演出ができるのも効果的だ。21年前より神宮球場の設備も新しく進化しているので、面白い仕掛けが見られるかもしれない。
プロ野球が8月末まで5000人の動員を上限にしていることから、21年前のように4万8000人もの観衆は集められないが、1年に1回野外スタジアムでの興行開催が恒例化するような素晴らしい大会になるよう期待したい。
(どら増田)