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同戦の青柳は6回に中日・阿部寿樹にタイムリーを浴びたものの、この他に失点はなく6回1失点と好投。チームが得点を挙げられないまま「0-5」で敗れたことで敗戦投手になったものの、先発としては及第点と言える投球内容だった。
その中で心配の声が集まったのは、3回裏の守備時に出たプレー。この回、青柳は先頭の京田陽太を投ゴロに打ち取るも、一塁へ力のないツーバウンドの送球をしてしまう。送球がバウントする間に京田が一塁ベースを踏んだため、思わぬ形で出塁を許す結果となった。
さらに、青柳は1死一塁の場面で柳裕也が仕掛けた送りバントを捕球した後も、球を叩き付けるようにワンバウンドで一塁に送球。こちらは何とかアウトになったが、投手のプレーとしてはいずれも不自然な送球だった。
青柳のプレーを受け、ネット上には「バウンド送球連発って青柳どうしたんだ?」、「何でもない投ゴロをツーバウンドにするのはおかしい、イップスじゃないのか?」、「青柳はプロ入りからずっと送球が定まってないから心配になる」、「制球はちょっと良くなったイメージだけど、送球はまだイップス気味なのかな」といった心配の声が多数寄せられている。
“イップス”とは緊張や不安、もしくは何らかの理由などにより自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害のこと。2015年にはヤクルトの2007年ドラフト1位・増渕竜義が、イップスが原因で27歳の若さでの引退を余儀なくされるなど選手生命を脅かすこともある症状として知られている。
「2016年にプロ入りした青柳は当初から制球難・送球難といったイップス気味の症状に悩まされており、2017年には12登板で10個もの死球を記録。同年の6月30日・対ヤクルト戦では、プロ野球ワーストタイ記録となる1イニング3死球をマークしてしまっています。昨シーズンは25登板で12死球だったため制球難については改善の兆しが出ていますが、送球難については現在まで一塁への悪送球などが頻発する状況が続いています」(野球ライター)
試合後の報道によると、今回のバウンド送球は送球難克服を狙いとした意図的なプレーだったとのこと。イップス疑惑もささやかれる送球難に講じた懸命な対策は、克服への糸口となるだろうか。
文 / 柴田雅人