「4月3日、12球団の代表者会議が開かれ、開幕戦をいつに設定するかが話し合われました。セ・リーグ、つまり、感染者を出してしまった側は強く意見することができませんでした」(ベテラン記者)
プロ野球は4月24日に開幕するのを断念したが、これに関連して、球界は新たな問題にも直面している。それと同時に意味深長な言葉も聞かれるようになった。
「関西は大変だねぇ…」
まず、この言葉についてだが、阪神から感染者が出てしまったことは改めて問題にする話ではない。日本中が外出を自粛していた時期に大勢で食事会を開いていたのはよろしくないが、今さら、「大変だねぇ」という話ではない。
「藤浪にトレードの話が出ていたようです。昨秋から山本昌臨時コーチにも学び、それで結果が出なかったのだから、環境を変えてやるしかない、と。他球団は『再生の自信あり』と見ています」(球界関係者)
長くチームを支えてきた鳥谷敬も冷酷な引退勧告を受けてチームを去った。優勝から長く遠ざかっているチームを生まれ変わらせるために、「藤浪も」の考えがあったとしても、おかしくはない。
「日本中が新型コロナのことで混乱しています。12球団で申し合わせたわけではありませんが、今季はトレードはなし。選手、その家族への影響を考えたら、移籍(=転居)なんてさせられないからです」(同)
自己管理が甘かったとはいえ、藤浪は感染の被害者だ。その彼を放出したとなれば、日本中からブーイングを受けるだろう。「大変だねぇ」とは、まとまり掛けたトレードを取り消したことを指していたのかもしれない。
「今季、143試合を消化できないとなれば、交流戦やCSをやるのか否かも決めなければなりません。試合減によるFA取得日数の特別規則の策定も早急に迫られます」(ベテラン記者)
これらは、開幕戦のさらなる延期によって発生した新たな問題だ。
セ・リーグは苦手な交流戦の中止を提案したかったが、感染者を出したことでできなかったという。阪神の罪は大きい?