「競泳は、4月2日から予定されていた、選手選考会を兼ねた日本選手権の中止を決めました。他競技の選手も今夏を目指してきたため、コンディションの再調整が大変でしょう。特に、卓球の女子選手は…」(スポーツ協会担当記者)
卓球女子は、最後の1枠を巡り石川佳純と平野美宇の熾烈な争いが続いた。経験と執念で石川が代表の座を勝ち取ったが、こんな声もあった。
「若い平野には伸びしろがたくさんあります。今年の下半期には石川を逆転しているかもしれません」(同・記者)
五輪の1年延期で、選手としてピークを過ぎたベテラン選手たちは、体調の維持が難しくなる。下半期の国際大会で平野が“伸びしろ”を発揮したとき、日本卓球協会は「平野よりも石川」の明確な理由の説明を求められそうだ。
「石川が代表を勝ち取るまでのドキュメンタリーが制作されています。彼女の知名度があってこそ、協賛企業がつくという現実もあります」(テレビ局関係者)
こんなジンクスもある。2012年ロンドン五輪の平野早矢香、16年リオ五輪の福原愛はともに「27歳」で出場。大会後に第一線から退いた。そのため、「今年、27歳で東京五輪を戦う石川も」と囁かれてきた。持久力と瞬発力、そして強い集中力を必要とする卓球は、このぐらいの年齢が限界なのかもしれない。
「国内の各競技団体は選手の再選考について、誰が最初に言い出すのか様子見している感じです。ベテラン選手には経験値がありますが、1年という猶予期間で爆発的に伸びる若手もいるはず。何かしらの対策を講じなければなりません」(前出のスポーツ協会担当記者)
夢の五輪に向けて、女王・石川は、もう一度奮起しなければならないようだ。