「石川の知名度を再認識した五輪協賛企業も少なくありません。東京五輪シングルスの残り1枠を石川と平野美宇が争ったとき、若い選手の方が勢いを感じていた人や企業も少なくありませんでしたから」(日本スポーツ協会担当記者)
石川人気は、こんなところでも証明されている。
「1月下旬、ITTFワールドツアー・ドイツオープンが開催されましたが、五輪代表も決まり、さほど注目されないだろうと予想されていました。石川はシングルスに落選した平野とダブルスを組んでの出場ですが、多くのファンが日本勢の勝敗をネットで確認しています」(同・記者)
2人は決勝に進出。中国ペアに敗れたものの、準優勝という結果を残した。五輪では石川、平野、伊藤美誠の3人で国別団体戦を争うのだが、石川にはクリアしなければならない問題があった。
「ワールドツアーでは、団体戦にしか出場しない平野と本当に息が合うのかが試されました。平野といえば、伊藤との『みうみまコンビ』が有名で、その2人が意気投合していることは説明するまでもありません。でも、五輪の国別対抗戦ではシングルス、ダルブスの5試合を行うわけで、ダブルスで『みうみま』しか使えないとなると、作戦の選択肢が激減するのです」(スポーツ紙記者)
準優勝を果たし、こちらの問題はクリアされたようだが、石川は東京五輪が分水嶺となりそうだ。
「奇しくも、五輪の女子卓球は、ロンドン大会に平野早矢香が、リオデジャネイロ大会に福原愛が、ともに27歳で出場し、大会後、第一線を退きました。石川も27歳で東京五輪を迎えるのです」(同・記者)
福原には「結婚」という大義名分があったが、今のところ石川にはその気配はない。国内のTリーグで姉妹ダブルスに専念するのだろうか? 石川の“五輪後”の活動も注目されている。