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「キャッチャーがいない!」 トラが和田イズム撤回で緊急補強へ

 2012年・和田阪神の正捕手・藤井彰人(35)が顔面死球を受けたのは、10日の広島戦。その後、小宮山慎二(26)がスタメンマスクを被り、緊急昇格された岡崎太一(28)も一軍投手の特徴を覚えようと頑張っているが、阪神フロントは『外部補強の凍結』という方針の撤回を示唆していた。
 「当然、動かなければいけないと思っている」
 正捕手不在について聞かれると、そう吐露する関係者は少なくない。

 4月12日、阪神は定例のオーナー報告会を電鉄本社で開いている。チーム関係者によれば、同会合の出席者がもっとも懸念していたのは、主に2つ。1つは前回のオーナー報告会でも出たが、『年間シート』(年間予約席)が完売できなかったこと。もう1つは藤井を失った捕手の人材不足だった…。
 「自宅療養中の藤井は、もう少し時間を置いてから再検査を受ける予定です。視力等に影響が出ていないのは不幸中の幸いでしたが、藤井の欠場が長期化するのかどうかは、その検査が出るまで分かりません」(チーム関係者)
 「1カ月程度の欠場なら、小宮山、岡崎に託す」という和田監督のコメントも新聞紙上に出ていたが、実際は違うようだ。
 「捕手の頭数の問題ですよ。一軍に3人送り込んだら、二軍戦にも影響が出かねない」(同)
 阪神が『捕手』として支配下登録しているのは、城島健司、藤井を除いて6人。そのうちの1人、中谷将大は登録こそ捕手だが、打撃力を生かすために昨秋から『外野手』として再スタートを切っている。つまり、阪神には5人しか捕手がいないのだ。現在、一軍は「小宮山、岡崎の2人体制」で臨んでいる。よく言われる話だが、捕手は危険な接触プレーが避けられないポジションなので『故障退場』の不安、攻撃中における代打起用等の理由から、3人体制で試合に入るチームが多い。
 今後、「3人の捕手」を一軍招集させれば、二軍には2人の支配下登録捕手と育成枠の島本浩也(19)の3人だけになる。また、この先120試合近くも残っているペナントレースで捕手の故障者が続けば、阪神は一、二軍ともに『捕手の人数不足』という危機的状況に陥ってしまう。
 和田監督は就任当初から現有戦力の底上げを目指し、大型補強を封印してきたが、背に腹はかえられない。

 「それなりの力を持つ捕手を獲るとなれば、藤井が復帰し、城島の左ヒザが完治したとき、捕手枠の戦力がダブついてしまいます。長い目で見れば、今は苦しくても、小宮山、岡崎で耐え凌ぐべきです。でも、東京ヤクルトも正捕手・相川が故障欠場しています。昨季のシーズン終盤で首位から引きずり下ろされた屈辱もあり、『ヤクルトも捕手の補強を画策している』との情報も流れています。スタメンマスクを託せる捕手をベンチに待機させているチームは少ない。機を逃せば、ヤクルトに浚われてしまう」(在阪メディア陣の1人)
 在阪パ・リーグ球団のH、在京セ・リーグ球団のTの名前が浮上してくる」と予想する向きもあるが、確か、昨年も内野手の頭数が足らなくなり、大慌てしたはずでは? 選手構成の偏り−−。これも、近年続いた『大型補強の代償』だろうか。

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