当日は、西本元監督が率いてチームを初優勝に導いた1967年当時の阪急ブレーブスのホームユニフォームを、バファローズの監督・コーチ・選手が着用し、闘将の背番号『50』をチーム全員で背負って戦うという。来シーズンのサードユニフォームはこの頃に使用されていたストライプを採用しており、大毎で1度、阪急で5度、近鉄で2度リーグ優勝に導いた“名将”西本元監督の功績を現在のファンにも知ってもらえるようなイベントマッチに期待したい。
オリックスは今年の4月29日に、近鉄バファローズ、オリックス・ブルーウェーブ、オリックス・バファローズを率いた平成を代表する名将、故・仰木彬元監督の生誕の日を記念して、監督・コーチ・選手がブルーウェーブ時代のユニフォームに仰木彬元監督がつけていた背番号『72』をつけ、気持ちを一つに平成最後の試合をとメモリアルゲームを開催。西武を相手に5-3で勝利を収めている。
当日、仰木元監督の通算勝利数988勝に合わせ、988組1976名を内野自由席に招待したり、当時の復刻ムードを高めるあらゆる企画が京セラドームで行われ、ファンに大好評だった。今回はリアルタイムを知るファンが少ないが、「歴史を伝えていく」という球団の姿勢は高く評価したい。晩年は関根潤三氏(92)とともにフジテレビ系列『プロ野球ニュース』のご意見番としてお茶の間の人気者だった西本元監督の功績は、関西のパ・リーグを強いチームに育てたことで、「人気のセ、実力のパ」と呼ばれるまで価値を高めたこと。これは令和の時代においてもパ・リーグ勢が交流戦で強さを発揮していることを見てもわかるように、しっかりと受け継がれているのだ。
『関西クラシック』とは違う、切り口のこうしたメモリアルゲームは今後も継続してもらいたい。
(どら増田 / 写真提供・ベースボールマガジン社)