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競輪人国記 岐阜(6) 何でもできる機動力で岐阜王国を継ぐ加藤慎平

 岐阜王国を継ぐのは加藤慎平(81期)だろう。レースの荒っぽさはあるが、なんでも出来る機動力は完調であればG1を立て続けに獲ってもおかしくない。

 加藤は競輪学校では31勝で22位と平凡な成績だったが、平成10年8月の名古屋デビュー戦で3連勝。1年後には四日市でS級戦を制して、スター級にあがった。平成12年の競輪祭新人王では、兵藤一也(群馬)伊勢崎彰大(千葉)らを破って優勝、競輪祭史上最後の新人王に輝いた。
 先行からまくり、そして番手競り、直線のイン突きと何でも出来るレースぶりは、かつての吉川多喜夫(神奈川)の再来かと期待されたが、強引なレース運びで落車、失格も多く、完全な調子で臨むレースは少なかった。
 だが、平成17年の岸和田全日本選抜で小嶋敬二(石川)の番手を回り、小嶋のジャン先行に乗って優勝すると、同年の平塚グランプリでも小嶋マークからバックで小嶋の出足が鈍ると、インに切り替えて、武田豊樹(茨城)マークの神山雄一郎(栃木)を飛ばし、追い込んで優勝。同年の賞金ランク1位をもぎ取ってしまった。
 その後はやや本調子を欠いていたが、今年は2月久留米FI、4月松戸FIと優勝。高松宮記念杯でも二次予選では同県の先輩・山田裕仁の先行を追い込んで差しの良さを甦らせている。今後は中部ラインの番手回りは約束されたようなもので浜口高彰、山口幸二、山口富生ら岐阜の先輩たちの前でまくり、追い込みとGIタイトルを狙って来ることは間違いない。
 先行では抜群の永井清史(88期)は岐南工高のころからその素質は注目されていた。大森慶一(北海道)とともに、スイス・ジュネーブの自転車競技インターナショナルスクールで指導を受けたほどの逸材だ。
 北京五輪の自転車競技専属のつらさはあるが、北京が終われば競輪競走に集中できるはず。まだ25歳の若さで中部勢を引いてがんがん先行するはずだ。ダッシュがいいだけにまくり勝負で点数を稼ぐ手もあるが、当分は岐阜勢の前で戦うことになるだろう。
 志智俊夫(70期)も先行、まくりのうまさは抜群だ。とくにバックからのまくり脚は好調そのもの。35歳とキャリアを積んでいるだけに、もうそろそろ追い込みに回ってもいいのだが、性格的なものなのか中部勢を引くレースをたんたんとこなす。これからは中部の若手先行を使っての番手まくりで、GI、GIIを制してもいいころだ。
 平成4年6月デビューの志智は選手生活16年目を超えているが、今が一番強いレースを見せているのではないか。小気味のよいレースをGI、GII制覇に結びつけてほしいものだ。

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