声援は王者のチーム3Dにではなく、挑戦者のジャイアント・バーナード&カール・アンダーソン組に集中する。ファンは常連外国人として新日本魂を宿す2人にベルト奪回の期待を寄せていた。
そんな中、キラリと光る存在感を見せたのがアンダーソンだ。いぶし銀と呼ばれた木戸修を彷彿させるインサイドワークは絶品。献身的なサポートにより、バーナードの力強さが如何なく発揮されていく。
勢いは明らかに挑戦者組にあった。ゆえに引分け防衛は、ペースを乱された王者組の苦し紛れの策という印象は拭えない。試合後、会場はブーイングに包まれたが、大半は3Dに向けられたもので、ベルトを投げ捨てる行為などがファンの怒りに拍車をかける。
だが、3Dはブーイングの本質を理解しておらず、そのことに質問が及ぶと「質問の意味がわからない。殴られたいのか? 俺たちはベルトを持って帰れればそれでいいんだ」と報道陣に食ってかかる始末。なお、結果に納得がいかぬバーナード組は再戦を要求した。