同作はオダギリが女優の麻生久美子とタッグを組み、ファンの間で“伝説のドラマ”として語り継がれているコメディーミステリー。2006年1月期にテレビ朝日系金曜ナイトドラマ枠で放送され、“時効成立事件”という風変わりなものにスポットを当てた、シュールな小ネタ満載の“脱力系コメディーミステリー”として大きな話題を呼んだ。06年1月クールの放送は深夜帯にもかかわらず、平均視聴率10.1%を記録。翌年4月期には第2作となる『帰ってきた時効警察』も放送され、平均視聴率12.0%とさらに大きなヒットを飛ばした(ともに視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。
再び霧山修一朗を演じるオダギリは「12年も経過して復活する作品なんて、なかなかないと思うので、高齢化したキャストとスタッフで手を取り合って、前作以上に面白い作品にしたい」と意気込んだ。
オダギリと言えば、12年に放送されたフジテレビの主演ドラマ『家族のうた』がゴールデンタイムであるにもかかわらず、視聴率3%台を叩き出し、打ち切りになった“黒歴史”が。同ドラマの第4話は3.1%を記録し、今世紀に民放プライム帯で放送された連ドラ(テレビ東京を除く)の中で、当時の最低視聴率を更新した。このワースト記録は、13年に川口春奈主演の『夫のカノジョ』が3.0%、15年にAKIRAが主演した『HEAT』が2.8%を出して更新。現在はワーストではないが、これで“低視聴率男”の汚名がついてしまった。
このことは本人も気にしているようで、14年のテレビ東京のドラマ『リバースエッジ 大川端探偵社」の会見で「民放のドラマですごい低視聴率を獲ってゴールデンはもう嫌だ。テレビでやるなら深夜かWOWOWだと思った」と告白。「テレ朝の深夜枠がすごく好きで、そこばかり出ている時期があったけどそれよりもっと遅い枠があった」とぶっちゃけた。16年の主演映画『オーバー・フェンス』の上映後トークショーでは「数字がついてきてくれてうれしい。数字が低いと、また僕が叩かれてしまう。不幸な立ち位置にいるもので本当にありがとう」と自虐ネタを繰り出していた。
16年のTBS『重版出来!』の打ち上げでも「やっぱり僕にはあまりドラマは向いていないというか。いいものを作っても数字だけで評価されてしまうんで、それがちょっと合わないです」と発言し、場を凍らせていたと『女性自身』が報道。相当引きずっていたようだ。しかし、その後18年、TBSの『チアダン』など人気ドラマに出演し、精力的に活動している。
人気作『時効警察』復活で、オダジョ―の“悪夢”も完全払拭できる?