選挙を終えたストックホルムの夜、ひとりの少女が立ち上がり、叫んだ。
■スウェーデンの国政選挙「反移民」の右翼政党が議席を獲得
19日、スウェーデンでは国政選挙が行われた。結果として「反移民」を唱える右翼政党、スウェーデン民主党が初めて国政に進出し、20議席を得た。
「asahi.com」によれば、
「スウェーデン民主党は1988年に結成された。治安の悪化や、移民に対する福祉コストを疑問視する空気の広がりを追い風に、地方議会から勢力をのばしてきた。」
「ジミー・オーケソン党首(31)は『わが国の移民政策は失敗だった』と、イスラムへの反感を隠さない。黒いブルカ姿のイスラム女性が福祉手当をもらいに殺到する場面を演出した選挙CMを作り、差別的だとして民放テレビ局に放映を断られると、同党のウェブサイトで流した。支持者の大学生ミケル・シェランデルさん(21)は『スウェーデン社会にとけ込まない移民は減らすべきだ』という。」
■右翼政党の議席獲得に、一人の少女が立ち上がった
選挙の後、20日の夜、このスウェーデン民主党が20議席を得たというニュースを受けた17歳の少女、フェリシア・マルギノーは失望した。そして、Facebookでメッセージを発した。この呼びかけに、何千人もの人が反応した。1万人以上の人が、ストックホルムの夜に立ちあがった。ひとびとは、セルゲル広場へと集った。
ひとりの少女のFacebookからはじまったこのデモでは、いかなる暴力もトラブルも報告されなかった。
「想像してください、私たちが一緒にできることを!」指揮者フェリシアはこう言った。
ストックホルムだけではなかった。同時多発的に、豪雨に見舞われたヨーデボリでも約5000人が、マルメでも約500人が抗議のデモを起こした。
■遠く離れた異国の地、この少女の行動に私たちは何を考えるべきか
在日外国人の扱いについて、同じく根の深い問題を抱える日本。遠く離れた異国の出来事ではある。だが、この少女のデモは私たちに何か問いかけては来ないだろうか。
在日外国人の問題だけではない。17歳の少女が、このデモを起こすことが出来たということから、そして彼女が力強く「連帯」を呼びかけたことから、日本の若者は学ばねばならないように、私には思える。(久家雅博)
【参照】非モテタイムズ
http://himo2.jp/