(34歳・ホームセンター勤務)
A:睡眠と目の下のクマは関係があると考えられます。というのも、睡眠時間は十分なのに目覚めに体がスッキリせず、寝たりないと感じるのは、熟睡できていないからなのです。
そして、熟睡できない原因としては、口呼吸が疑われます。就寝時に口で呼吸していると、酸素が十分に取り込めません。体は酸素不足になるため、朝、目が覚めたときに体がスッキリしないし、寝たりないと感じるのです。
口呼吸になると、酸素の取り込みが悪くなり、血液も十分流れないため、目の周りのクマができやすくなります。ちなみに、口呼吸の癖がある児童には、目の下のクマが特徴的に見られます。口呼吸の人は、血液の酸素飽和度が低いという研究結果もあります。
●就寝時に口にテープを貼る
また、ご質問の方は、毎年、花粉症になるとのこと。花粉症や鼻炎は鼻詰まりになりやすいので、口呼吸になるリスクがあります。たぶん、ご質問の方は、就寝時に口呼吸になっていることに気づいていないでしょう。口呼吸になっていないか注意して下さい。
対策法としては、まず就寝時に口にテープを縦に貼って寝てみてください。テープは、医療用のサージカルテープを使います。テープを、口を全面的におおうように横に貼ってはいけません。
こうやって寝ると、口呼吸が防止でき、酸素や血液が全身に十分行き渡ります。そのため、朝、目が覚めたとき、心身がスッキリします。このような変化が実感できたら、就寝中に口呼吸になっていることは間違いありません。そして、口呼吸が改善され、本来の鼻呼吸が習慣になると、目の下のクマは取れてきます。
なお、ご質問の方は、起きているときも口呼吸をしているかもしれません。口を「あー」「いー」「うー」と動かし、「べー」で舌を大きく突き出す「あいうべ体操」を行うようお勧めします。
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今井一彰氏(みらいクリニック院長)
山口大学医学部卒業。東洋医学などさまざまな医療を駆使し、薬を使わずに体を治していくという独自の観点に立って治療を行う。日本初の靴下外来も設置。