いいムードの中で乗り込んだ京セラドームでのタイガース戦。しかも、タイガースは前カードのジャイアンツに3連敗しており、勢いはベイスターズにあると思われた。だが初戦は、甲子園で2戦2勝、防御率0.56と圧倒的なピッチングを見せている濱口遥大を送り込んだが、5回に突然崩れ4点を奪われKO。打線も振るわず0-8の完敗。翌日も、8月に入って苦しんでいるルーキーの上茶谷大河が久々の好投を見せるも、前日同様打線に元気がなく1-3で痛すぎる連敗。2位争い中のカープは順当にスワローズに連勝したため、ベイスターズは3位転落となった。
ラミレス政権になってからのタイガース戦は、2016年9勝15敗1分、2017年は10勝14敗1分、2018年は8勝17敗、2019年は7勝12敗1分。トータル34勝58敗3分で勝率.370と大の苦手としている。ラミレス監督もそこは百も承知で、今年も開幕前から「阪神に勝たないと優勝はできない」と宣言するなどの意気込みもあり、天敵ランディ・メッセンジャーを打ち崩し、ラミレス政権で初の本拠地・横浜スタジアムでカード勝ち越しをマーク。7月は4勝1敗1分と、苦手意識を払拭出来たかと思われていただけに、この連敗は響く。しかしこの先、明日も含めタイガース戦は5試合残しているため、全ての試合で勝利すれば、今季は対戦成績5割に手が届く。
残り試合は28試合。ジャイアンツ戦を9試合残しているベイスターズは、ギリギリながら自力優勝が消えていない。カープとの2位争いに勝ち抜き、首位を走るジャイアンツに少しでも近づくためにも、虎アレルギーの払拭をなんとか果たしてもらいたい。
取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘