ロシア
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社会 2023年05月10日 22時05分
「おぐらが斬る!」ロシアパレード旧式戦車1両のみ 弱体化するプーチンの権力
モスクワで開かれた対ドイツ戦勝記念パレードで、兵士の行進のあと登場したのは。第二次世界大戦で使われた旧式戦車「T-34」1両のみであった。これにはさすがに驚いた。ロシア地上軍の主役は戦車なのだ。昨年のパレードでは最新鋭戦車「T-14アルマータ」など20両。それが今年は骨とう品のような戦車がたった1両。これまであった戦闘機の飛行ショーもなかった。このパレードはロシアの現状をよく物語っている。ロシアの地上軍がいかに弱体化しているかを隠し切れず、全世界にさらしてしまったのだ。さらに祝典前日になって急遽呼ばれたのが、旧ソ連諸国の首脳たちだ。元々キルギスは招待されていたが、今回はカザフスタン・アルメニア・ベラルーシ・ウズベキスタン・タジキスタン・トルクメニスタンと、7か国の首脳が出席した。パレードで旧型戦車1台のみというのは、ロシア国民に「最新鋭の戦車たちはウクライナで活躍していて大変なんだ」というメッセージ。旧ソ連諸国の首脳たちが急に呼ばれたというのも「ロシアは孤立していない」というアピールと言われているが、とても成功したとは思えない。去年の軍事パレードは28の都市で行われていたが今年はわずかに5カ所であった。そして今回、愛国心に訴える重要行事「不滅の連隊」が中止になった。これは第二次大戦やウクライナで亡くなった兵士の遺影を掲げ行進する国民行事のようなものだ。しかし中止。中止の理由は「テロなどが相次いでいるので安全のため」だという。だが、本当の理由は、ウクライナでの戦死者があまりにも多いため、厭戦気分を煽らないようにするためだと言われている。パレードの縮小も、安全のためだというが、もしかしたら先日起こったクレムリンへのドローン攻撃は、パレード縮小の言い訳をするための自作自演であった可能性が高い。もし自作自演でなかったら大失態であるはずだ。しかしショイグ国防相もゲラシモフ参謀総長も誰も罰せられていないのだ。ただ自作自演説も憶測に過ぎない。いまやクレムリンへの攻撃は、反体制派も含めてどこの誰がやってもおかしくないのだ。どうもプーチン政権はクレムリン攻撃を大々的に報道する気はないらしく、しかし完全にシャットアウトするでもなく、すごく中途半端な状態のままだ。今回のパレード縮小からはロシアの苦しさが垣間見える結果となったがそれだけではない。民間軍事会社ワグネルとロシア軍部との対立は、明らかになりワグネル創始者プリゴジンが「ロシア軍が弾を送ってくれないから撤退する」と発言。結局撤退は取りやめたようだが、このゴタゴタぶりをおさめることができないほど、プーチンの権力は弱くなっている。侵攻当初、プーチンの権力がこれほど弱くなると誰が想像しただろうか。2024年3月、ロシアの大統領選が行われるが、プーチンの胸中はいかばかりか。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年04月06日 22時01分
「おぐらが斬る!」ロシア970万人が国外脱出 頭脳エリートも逃げ軍事面に影響深刻
ロシア事情に詳しい筑波大の中村逸郎教授によると、人口約1億4300万人のロシアから、970万人が国外に脱出しているという。もしこれが本当ならロシア人の15人に1人が海外に脱出してしまったことになる。人口流出で、特に深刻なのはIT技術者といった頭脳エリートが、ウクライナ侵攻がはじまってから、国外への流出が止まらないことだという。いまの時代、軍事において高度なIT技術はなくてはならないものだ。その技術者が激減しているらしい。もともとロシアはIT大国として世界のトップを目指してきた国だ。事実、ソ連時代から技術者育成に熱心で、2015年の「世界経済フォーラム」によると、技術系人材輩出者数はロシアが1位で約45万人。2位が米国で約24万人と、米国を圧倒するほど技術者を育ててきた。(ちなみに3位イラン、日本は4位である)「国際大学対抗プログラミングコンテスト」では2012~2021年までロシアの大学が優勝校となっている。それほど高度な技術者たちが、ロシア政府の発表によると去年12月の段階で、すでに約10万人が国外に流出。出国したIT技術者の8割はロシア企業でリモートワークを続けているが、もともとIT技術者はウクライナ侵攻前から、世界中で引く手あまたであり、待遇のいい諸外国の企業に転職する人も少なくない。これがウクライナ戦争にどのような影響を与えるかというと、ドローンや人工衛星を動かすにはソフトウェアが必要で、優秀なIT技術者が少なくなったことで、何らかの不具合が出たときの対応が難しくなってきていると言う。またロシアは、アノニマスなど世界からサイバー攻撃にさらされており、軍事のみならずロシアの治安や日常生活などにも影響が出てきそうだ。ロシアから脱出した後のIT技術者がどこに向かったのかを調査しているウィーン経済経営大学のヨハネス・バスク助教授によると、米国やドイツのような先進国はもちろん、旧ソ連圏や中東にも移住し、それぞれの国の企業に転職すれば、その国に技術革新をもたらすのではないかと言われている。ロシアから脱出した人数は970万人、これはロシアの労働人口の13%にもなるそうな。沈む船からネズミは逃げ出すというが、いまロシアという巨大な船は沈みつつあるのかもしれない。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年04月01日 10時01分
ロシアがウクライナに核攻撃ができないこれだけの理由
3月25日、ロシアとベラルーシは戦術核兵器を配備することを、プーチン大統領とルカシェンコ大統領の間で合意した。どうやら【ベラルーシ領にいるロシア軍に核が配備される】ということで、ベラルーシ軍に核兵器を譲り渡すということではないようだ。もしそんなことをすれば、これまでロシアにひざまずいてきたベラルーシが、その核を使ってロシアとの駆け引き材料にするかもしれない。そうならないように、核はロシア軍の管理下に置くということだろう。では本当にベラルーシ領内のロシア軍への核配備はあるのか? 個人的意見としては、可能性はゼロではないが、すでにロシアにはウクライナの国境近くにクルスク空軍基地があり、500㎞射程距離内に首都キーウがある。さらにロストフ空軍基地も加えると、いま戦闘をしているウクライナ東側はすべてカバーできているので、いまさら新たに配備する必要はない。仮にポーランドなど西側のNATO加盟国を核でにらみを利かすつもりなら、バルト海にあうロシアの飛び地「カリーニングラード」の方が有効だ。つまりベラルーシ領内に核配備というのは、一種の脅しでありパフォーマンスであると考えられる。また、実際にロシアがウクライナを核攻撃すると、それが小型であったとしても、核の灰が偏西風に乗ってロシア領内に降り注ぐ可能性がある。そうなるといま最前線で戦っている兵士たちを避難させないといけなくなる。つまりいままでの侵略で勝ち取った地域を放棄せざるを得なくなる。またロシア兵にしても、放射線で汚染された場所へ進軍しろと言われても、いままで以上に士気が下がるに違いない。これは人口密度が少ない地域や黒海に核を爆発させても同じだろう。次にもし核を使うと、NATO軍が直接介入してくるおそれがあるということだ。ロシア軍に比べて、最新の兵器と十分に訓練された兵士など、圧倒的な軍事力でロシアに勝ち目はない。ロシアに比較的友好的な中国やインドも、ロシアを見限ることになるだろう。インドも中国も核保有国だが、両国は国境問題を抱えている。2020年から、ヒマラヤ山脈のラダック地区で、両軍は軍事衝突を続けているが、この地域では銃など兵器を使わないという約束があるため、投石や殴り合いで戦争をしている。これは両国が核の使用を避けよう、衝突をエスカレートさせないようにしようという思いがあるためだ。それでも多くの死傷者が出ている。核を使わないために両国は、このような努力をしているときに、侵略国が核を使って勝利するというシナリオを許すわけにはいかないだろう。このようにプーチンが核を使用すれば自滅しかない。プーチンはこれまでずっと核使用を脅しの道具として使ってきた。これからもそうするしかないのだ。それでも核を使う可能性がないわけではない。人間はときに非合理なことを行う生き物だからだ。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年03月31日 22時01分
プーチンの凋落 中露首脳会談の失敗 ロシアは中国に支配される?
1年前、プーチン大統領がウクライナに侵攻したとき、いまのようになるとは夢にも思わなかっただろう。やることなすこと失敗続きなのだ。この前の中露首脳会談も大失敗であった。マスコミの多くは、中国がロシアに寄り添ったとか、連携を強化したとか報道しているが、会談を読み解いていくと、ロシアの思惑は全敗といっていいほどで、プーチンの顔色はまったくさえなかった。習近平は首脳会談の冒頭で、「ロシアは来年、大統領選挙が行われるが、ロシア国民が必ずあなたを支持すると私は信じている」と語ったのだ。まるで「おまえ本当に選挙は大丈夫なんだろうな」とも、内政干渉とも取られかねない発言に対して、プーチンは何も言い返せなかった。ウクライナ侵攻がはじまってから、プーチンの習近平への態度は明らかに変わった。習近平だけではなく、友好国代表への態度も変わった。昨年9月、ウズベキスタンで行われた上海協力機構(SCO)首脳会議でも、これまで見下すような態度であった旧ソ連構成国の代表に平身低頭の姿勢が目立っていた。もはや戦争前の堂々とした態度はなくなり、何か媚びるような、あるいはすがるような態度に変化してきたのだ。今回、習近平との会談直前に、岸田首相がインドのモディ首相と会談。岸田首相がG7に招待すると、モディ首相は即答で参加する意向を示した。プーチンにしてみれば、インドがロシアから遠のいていくような気分であっただろう。今回、プーチンが一番欲しかったのは中国からの武器支援であった。しかし習近平は、会談後ロシアへの具体的な軍事支援について何も語らなかった。おそらく軍事支援を断ったのであろう。これだけでも中露首脳会談は失敗である。さらにいまヨーロッパは経済制裁で石油や天然ガスを買ってくれなくなった。そのため余った石油や天然ガスを買い支えていたのが、中国とインドだが、中国へさらにモンゴル経由のパイプラインを増やそうと計画をしていたが、今回習近平はそれも断ったらしい。習近平としては、石油や天然ガスをロシアに依存しすぎるのを警戒し、他の国からの輸入を増やすつもりらしいのだ。プーチンとしては、中国に石油などを依存させることで、ロシアの存在感を高めたかったのだが、これもうまくいかなかったことになる。今回の中露首脳会談では、ロシアの主張はほとんど通らなかった。むしろこのままでは中国に支配されかねない状態であることがあらわになった。そのせいかどうか、中露共同声明で「核兵器を自国領土の外に配備すべきではない」としておきながら、数日後に、プーチンはベラルーシに戦術核兵器を配備することで合意と、共同声明違反ともとれる発言をした。現実的にはベラルーシに核兵器を置いたところで、ウクライナ戦争が特に有利になるわけではない。すでにウクライナ国境近くにクルスク空軍基地とロストフ空軍基地があるからだ。よってただ口だけのハッタリであると思われるが、これはプーチンのせめてもの抵抗であるのかもしれない。それほどいまロシアは西側諸国だけではなく、中国からも圧迫されているのだ。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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その他 2023年03月23日 22時00分
アルコールいろいろ ~函館からの何かしら~ ペルツォフカ編
お酒の世界でロシアとウクライナを比べてみましょう。ロシアと言えばウオッカ。ウォッカと言えばロシアと言うくらいで旧ソ連の国々はまぁウォッカです。現地の発音だと《ヴォトカ》とか《ヴァダァ》が近いかと。一時期函館にもロシア人がうろついていたことが有ります。だいぶ貧富の差がはっきりしていて金持ちはブランデーに葉巻、一般人はビール。意外な所ではテキーラを飲みたがります。なんでもロシアに輸入されてないそうです(今は有るかも)。素朴で良い奴も多いんだけど、やっぱりどこかで匙加減が違うなぁ・・・と今でも思います。まぁ、個人の感想ですがw今回紹介するのは《ペルツォフカ》です。瓶が丸くて背の低い方がロシア産、角瓶で背の高い方がウクライナ産です。ロシア産の方はUSSR時代つまり旧ソ連時代の物で、未だとちょいと貴重な一品となっております。どちらのペルツォフカも唐辛子入りのウォッカで、ウクライナ産には蜂蜜もはいっております。冷凍庫でキンキンに冷やしてストレートで飲むのが一般的ですが、ブラッディーマリーのウォッカをこのペルツォフカに変えるとピリ辛で美味しかったりします。一時全く輸入されていない時期があったのですが、前後の経緯はこんな感じです、1985年5月にゴルバチョフの時代に「飲酒とアルコール中毒撲滅強化対策」が発効され、ソビエトの酒造業は壊滅的な打撃を受けることになりました。要は、《お前ら酒ばっかり飲んで前々仕事しないから飲むな!》って決めちゃったんですね。1991年のソ連崩壊はこれが引き金となったとか。。。酒くらい飲ませろ!って事ですね。1992年6月にロシア連邦初代大統領エリツィンが、ウオッカの政府専売制度廃止に関する大統領令を発令しました。当時エリツィンは世界一有名な酔っ払いらいでした。その結果、品質の悪い商品が一挙に市場に出回るようになりました。食品添加物として認められていない物質等。不凍液とか。この時期に、まがい物の横行がすさまじくなり、国庫収入も著しく低下したことで、わずか1年後の1993年6月に、今度は「アルコール飲料の生産、貯蔵、卸売り及び小売に関する国家専売の回復に関する」大統領令が新たに発効されました。その後今日に至るまでアルコール類の製造と販売は、国の許可を持つ国有企業と私営企業が行うようになりました、ちなみに2012年までは、アルコール度数15%以上がお酒でした。ビールやワインは清涼飲料水扱い!正に《おそロシアw》2013年から0.5%以上に法改正がされ、やっとアルコール依存症も減ったようです。現在は色々と規制がきびしくなり、公共の場やスタジアム等はアルコール類は全面禁止となっております。モスクワにはテロ対策として50度以上のお酒は持ち込めないとかも聞きますしね。なんだかペルツォフカの話しではなくロシアのお酒事情っぽくなってしまいましたねwこんな話しの脱線もお酒の醍醐味の一つですよ。戦闘を止めてお酒を飲みましょう。本日も素敵なお酒に出会えますように。監修Bar ADDICT
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社会 2023年03月07日 22時02分
北朝鮮飢餓深刻 その原因はアレ(ミサイル打ちあげすぎ!)
またしても北朝鮮が極度の食糧難になっているらしい。北朝鮮人民がもっとも飢えるのは、春の季節であるという。秋に蓄えた食料が春に尽きるからだ。 北朝鮮の食糧難は1990年代はじめから始まっており、94年~98年にかけては、30万人~300万人が餓死したという。元北朝鮮工作員安明進氏によると、このとき当時の最高責任者である金正日は「反乱が起きたら全部殺せ。餓死者は死なせておけばいい。私には2千百万全部の朝鮮人民が必要なのではなく、百万の党員がいればいい」と語ったという。 これが北朝鮮や中国、ロシアなど権威主義体制(権威、威光によって、真理であると断定する立場。権威に対して盲目的に服従する態度)の共通点だ。そしてこの3か国が日本の隣国であることを忘れてはならない。 98年のもっとも飢餓が激しかったとき、金日成は弾道ミサイル「テポドン」を発射しているが、テポドンの研究開発や発射の費用で、北朝鮮の全人民1年分のトウモロコシが買えたと言うが、これは現代も変わらない。 今盛んに発射しているミサイル代で、人民を飢えから救うことができるのだ。 また、北朝鮮の農業政策は「思い付き」としか思えないようなものばかりで、90年代の大飢饉のときは「農地が少ないなら山の木を切って農地にせよ」と、禿山にして洪水が頻発させたり、密植といって隙間なく作物を植え、大量の化学肥料を投入して土壌が消耗してしまったりと、不作の上にさらに不作になるような指導を行っていた。これらはいまでもあまり変わっていないようだ。 さらに北朝鮮の農業は、社会主義の集団農法をとっており、農民たちは自由に作物を植えたり売ったりできない。農民たちは創意工夫すらできないのだ。 90年代の大飢饉で、食料の配給制が破綻すると、北朝鮮人民は違法である闇市場をやるようになった。闇市場は資本主義経済である。闇市場は全国的に広がり2003年に合法化された。政府が抑えきれなくなったのだ。 だがそのおかげで配給がないのに人民はなんとか飢えから逃れることができた。それどころか2010年代くらいには庶民でも3食白米を食べることができるようになった。自由主義経済なら、カネも食糧も回るのだ。 ところがコロナ禍で、鎖国して食糧輸入を停止した。人々の移動も禁止した。海水や魚がコロナで汚染されているとでも思ったのか、金正恩は漁業まで禁止した。 さらに金正恩は市場を資本主義のものとして、統制を強めている。 西側諸国からの食糧支援は断っている。昨年になってようやく中国からの食糧輸入を再開したが、統制がきつく市場にまで出回らない。これでは人民が飢えるのは当たり前だろう。 北朝鮮の飢饉を起こしたのは、コロナ禍に対する政策の鎖国政策。人民が飢えていても無視してのミサイル開発。そして何より自由経済を否定した権威主義だろう。 無能な政治家が絶対的権力を振り回すことほど恐ろしいものはない。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年02月28日 23時00分
我々はウクライナ戦争で何を学ぶべきか?これからの世界はどうなる。
ロシアがウクライナに侵攻して1年。我々はこの戦争から何を学ぶべきなのだろうか? 多くの知識人は、この戦争がはじまるまで、心のどこかで国家間における大規模戦争はもう起こらず、せいぜい小さな紛争やテロとの戦い程度のものしか起こらないと思っていた。 実際、国家間の戦争は得をすることは少なく、損ばかりで頭のいい人はこんな【バカなこと】を誰がするかと考えていたのだ。 しかし・・・だ。ロシアがウクライナに侵攻し、中国が数年後に台湾に攻め込むかもしれないと、真剣に語られるようになったいま、人間は【バカなこと】を仕出かす動物であることを、思い知らされたはずだ。 本当なら2014年のロシアによるクリミア侵略・併合のときに、もっとしっかりとロシアに抗議し、ウクライナの主権を犯したことを怒るべきであった。しかし国際社会は、なあなあのままプーチンを許してしまった。 これがプーチンの成功体験になり、今回のウクライナ侵攻も同じように国際社会は対応するだろうと考えたはずだ。 では日本から見れば、今回のウクライナ侵攻はどうか? 誰もがやらないと思っていた【バカなことを】をプーチンがやった。では、習近平はどうか? 金正恩はどうか? 中国・ロシア・北朝鮮が同時に動き出したら日本はどうすればいいのかということを、これまで以上に真剣に考えなくてはならなくなった。 また他にも学ぶべき点は、国家元首や国民が本気になると、戦力が劣った相手でもそう簡単には勝てないということだ。 誰もがウクライナの抵抗は長くは続かないと思っていた。しかしゼレンスキーは亡命せずに抵抗する意思を見せ、それまで20%代だった支持率はいまや80%代にまで上がっている。 ウクライナ軍も民衆も徹底抗戦して見せた。巨大な敵に1~2か月自力で戦っているとNATO諸国から軍事物資が届くようになり、一時は侵略された地域も奪い返すまでになった。 国家元首と国民の徹底抗戦の意思、いざとなったら共に戦ってくれる仲間を普段から作っておく大切さを見せつけられた。 西側諸国は、ロシアに経済制裁を行ったがいまのところ大きな効果はない。ロシアは資源大国であり、食料も燃料も自国でかなりまかなえる。インドや中国のように経済制裁をしない大国もあり、そうそう音を上げることはないだろう。 そもそも経済制裁がそんなに効くのなら、北朝鮮はとっくに潰れているはずだ。 ウクライナも、西側諸国からの支援が続く限り戦い続けるだろう。と、いうことはこの戦争はすぐに終わることはない。 そして我々がもっとも学ぶべき点は、戦争のようなバカを仕出かす国が、実際にあるということと、そういった国に戦争をさせないためにはどうすればいいのかを考え、いざ戦争になったときのために備えておくことだ。 そしてもう一つ。自分から戦争を仕掛けるようなバカな国にならないよう学び続けることだろう。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年02月26日 23時00分
ウクライナの一年、ロシアの戦争犯罪
ロシアがウクライナに侵攻して1年がたった。一方的なロシアによる暴力であり、ウクライナは専守防衛に務めた1年でもあった。それでいて、ウクライナ側の犠牲者は民間人を含めては約12万人、ロシアは20万人である。大変な悲劇だ。2月23日、国連総会は、ロシア軍の即時撤退などを求める決議案を141カ国の賛成多数で採択した。棄権は中国やインドなど32カ国。シリアやベラルーシなど7カ国は反対した。とはいえ、国連総会の決議に法的拘束力はない。つまり国連総会で圧倒的多数がロシアに撤退を求めても、国連憲章や国際法に違反する行為は許されないと叫んでも、国連の無力さを改めて見つめた1年でもあった。1年前、ロシアはウクライナに侵攻し、数日で首都キーウは落ち、ロシア兵たちはウクライナの民衆に大歓迎されると本気で思い込んでいたらしい。破壊されたロシアのトラックなどから、パレード用の礼服が発見されたという。しかしパレードは起きずウクライナの民衆は抵抗した。4月にはウクライナがキーウ奪還。ブチャの虐殺が発覚。このブチャの虐殺発覚あたりから国際社会の流れが変わってきた。ロシア兵による拷問や虐殺が暴かれだしたからだ。これらは明らかな戦争犯罪である。ロシアはこれ以外にも、原発攻撃というジュネーブ条約で禁止されている戦争犯罪も行ってきた。この頃になると、プーチン大統領が掲げていた大義名分、「ウクライナでネオナチによる迫害・虐殺されているロシア系住民を開放する」というものであったが、ロシアびいきの人でさえ、信じる人はいなくなった。それまでは国際社会もどう支援していいか迷っている面もあった。日本など防弾チョッキを支援しようとすると武器輸出じゃないかと騒ぐ政治家もいたくらいだ。実は4月くらいまで国際社会も、「そろそろウクライナは負けるんじゃないか」前提の支援であったのだ。戦力一つとっても、例えばウクライナの戦闘機は69機に対して、ロシアは770機と圧倒的な差があったのだ。しかしロシアの戦争犯罪が明らかになるにつれ、米国を中心にウクライナへの最新の武器や資金の支援も多くなり、ロシア軍はキーウ周辺から撤退する。9月にはロシアはウクライナ東部の4州を独立国として承認した。しかしこの場所はいまでも戦場だ。いまウクライナは2月24日以降にロシアに占領された地域の約54%を奪還した。この1年で30万以上の民間人も含めた犠牲者を出し続けているこの戦争は、まだまだ終わりそうにない。プロフィール巨椋修(おぐらおさむ)作家、漫画家。22歳で漫画家デビュー、35歳で作家デビュー、42歳で映画監督。社会問題、歴史、宗教、政治、経済についての執筆が多い。2004年、富山大学講師。 2008~2009年、JR東海新幹線女性運転士・車掌の護身術講師。陽明門護身拳法5段。
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社会 2023年01月30日 11時50分
『サンモニ』、ドイツを猛批判「ウクライナがネオナチ化している」臨床心理士の発言も物議
29日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)で、ジャーナリストの青木理氏と臨床心理士のみたらし加奈氏がウクライナ情勢について持論を展開。その内容に疑問の声が相次いでいる。 ドイツがウクライナに戦車を供与したニュースを議論。この件について、青木氏は「ドイツっていう国は歴史的にナチスドイツの歴史なんかもありますから。他国の戦争に積極関与するとか、武器を供与するとかってことに関して、慎重だって面もおそらくあったんだと思うんです」と指摘する。 >>『サンモニ』青木氏、ウクライナ侵略「アメリカが追い詰めた」とロシア擁護? 疑問の声相次ぐ<< 続けて、「世論もかなりこれに反発してたんだけれども、もうポーランドなんかはこの供与の準備を始めちゃったりとか、あるいはアメリカはM1エイブラムスを出すんだっていうようなところを言い始めて、結局は外堀が埋められてしまって、ドイツも認めざるを得ないっていうところに追い込まれたっていうのが実情に近いのかなとは思う」などと語った。 その後、司会の関口宏から感想を質問されたみたらし氏は「もともとプーチンがウクライナ侵攻の中で苦しい大義名分の中には、ゼレンスキー大統領のネオナチ化も挙げていたんですね。だからこそ、ナチを否定するドイツが今回戦車を出したっていうところに関しては、すごく追及されるべきところなのかなっていう風に考えています」と話した。 出演者の発言に、視聴者からは「ウクライナは攻撃された側で自国領土防衛と奪還のために戦っている。なぜナチを持ち出すのか意味がわからない」「戦車供与がけしからんって、じゃあウクライナがロシアに侵略されても良いのか?」「ドイツは他国の侵略を成功させることを防ごうと苦渋の決断をしたのではないのか」「2人の発言は公共の電波に乗せるべきものではない。偏りすぎている」と憤りの声が上がる。 また、「この人たちは武力行使したロシアを責めずにウクライナの責任に言及している。レッドチームだとしか思えない」「ウクライナ市民のことを何も考えず、共産主義を守ろうとしている」「間接的にウクライナに負けろと言っている」などと疑問も。一方で、「青木氏の指摘は一理ある」「理解はできる」という声もあった。 ロシアのウクライナ侵攻以降、視聴者から「ロシアを擁護しているのではないか」という指摘が出る内容がたびたび出ている『サンデーモーニング』。多くの視聴者は番組から発信される「風」に疑問を持っている。
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社会 2022年12月05日 06時00分
22歳女性、車につなげて道路でソリ遊び 後方を走るおじの車に轢かれ死亡 運転手は飲酒運転、無免許か
大人になってもちょっとした悪ふざけをしたくなってしまう時はあるかもしれないが、海外ではそんな悪ふざけが重大な事故をもたらした。 ロシア・スヴェルドロフスク州で、22歳の女性が24歳の彼氏の車にソリを結び、道路を走行。走行中、女性がソリから落下し、後方を走っていた女性のおじの車にひかれて死亡したと海外ニュースサイト『Mirror』と『The Daily Star』が11月28日までに報じた。 >>グループに絡まれる障がい児をかばった店員、男に殴られて眼球破裂 右目の視力を失う<< 報道によると、女性は彼氏の車とソリをロープでつなぎ、道路で車を走らせてソリ遊びをしていたという。道路は雪一面でソリが滑りやすい状態だった。走行距離は不明であるが、女性が乗るソリは高速で引っ張られていたと伝えられている。なおこの地域でソリをすること自体は珍しくはないが、ソリを移動手段にしたり車につなげることはほぼない。 女性のソリの後ろからは30歳のおじが、彼氏の車を追うようにして車を走らせていた。しかし、女性はソリから落下。後方を走っていたおじの車にひかれて死亡した。事故後すぐに彼氏が女性を病院に連れて行ったが、病院に向かう途中で死亡したとみられている。事故当時、他の車は走っていなかったとみられ、玉突き事故を起こしたなどの情報はない。 『Mirror』は事故後の現場の写真を公開しているが、写真には女性が乗っていたと思われるソリだけが写っており、ソリは20〜30メートルの長さのロープでつながれている。一部情報では女性の他に女性の姉(妹)も一緒にソリに乗っていたとされているが、姉(妹)は幸いにも無傷で無事だったそうだ。状況から全員が同意の上でソリと車をつなげており、遊びの延長のような形で起きた事故だったとみられる。 事故を受け、警察は調査を開始し、彼氏とおじの両者が拘束された。現在までに彼氏は飲酒運転と無免許運転をしたとして裁判所に14日間拘留されることが決定し、おじも飲酒運転と無免許運転の疑いで囚人として労働をするよう言い渡されている。 彼氏とおじの供述は明らかになってはいないが、女性の祖母は地元メディアの取材に対し「悲劇が起きた。故意ではなかったはずだ」と答えている。 このニュースが世界に広がると、ネット上では「車にソリをつないで高速で走ったらどうなるかは分かるはず。なぜ止められなかったのか」「おじは他の車が女性をひかないようにと後方から走っていたのだろう。それが悲劇となった」「飲酒だけでもあり得ないのに無免許運転だったなんて無責任すぎる」「故意でなかったにせよ無免許と飲酒は立派な罪」「大人が複数集まって誰も止める人がいなかったのか」といった声が上がっていた。 たとえ事故が故意でなく起こったものだとしても、一人の命が失われている。無免許や飲酒運転は罰せられるべき行為であろう。記事内の引用について「Beautician falls off sledge being dragged by boyfriend's car and run over by own uncle」(Mirror)よりhttps://www.mirror.co.uk/news/world-news/beautician-falls-sledge-being-dragged-28600736「Beautician, 22, crushed to death in sleigh tragedy with snow splattered with blood」(The Daily Star)よりhttps://www.dailystar.co.uk/news/world-news/beautician-22-crushed-death-sleigh-28599727
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社会
「プーチン政権から毒を盛られたかな」ロシア政治専門家・中村逸郎氏、『めざまし8』での軽口が物議
2022年08月31日 17時00分
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社会
「ロシア軍の士気の低さが見え見え」キーウではコンサートも開催 現地取材のカメラマンが実状明かす
2022年06月14日 10時20分
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社会
ロシア漁業協定停止は「中国が横槍を入れてきている」?“63番の人”中村逸郎氏が裏側を明かす
2022年06月09日 10時20分
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三浦瑠麗氏、プーチンわら人形問題に「個人的な不幸をかぶせてる」犯人像断定し疑問の声
2022年06月07日 17時00分
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社会
ロシアの高齢者は「悪くいうと奴隷の考え方」ロシア人YouTuberが指摘、国内の内情明かす
2022年05月19日 10時40分
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社会
玉川徹氏、ロシアは「旧日本軍そのものですよね!」発言で物議 「なぜ比較する?」疑問の声も
2022年05月16日 14時00分
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社会
ロシア出禁リスト入り教授、プーチン大統領は「追い込まれている」演説の違和感指摘
2022年05月10日 13時20分
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社会
『サンモニ』青木理氏、日本の外交に「そんなに戦争したいんですか」安全保障政策に苦言
2022年04月25日 10時30分
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社会
『モーニングショー』政治学者の「ロシア軍の善戦、期待できる」発言が物議 「ロシアの応援」の指摘も
2022年04月20日 17時00分
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社会
ひろゆき、河瀨監督の東大スピーチに「ロシアからお金を貰っているのか」と皮肉 共感の声も
2022年04月13日 10時20分
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社会
『サンモニ』姜尚中氏、ウクライナ侵攻は「内戦に近い、兄弟殺し」発言で疑問の声相次ぐ
2022年04月11日 10時25分
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社会
すい臓がんにパーキンソン病…プーチン大統領、過去にもあった重病説
2022年04月09日 07時00分
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社会
小原ブラス、ロシア諜報機関へ通報される? 入国すれば逮捕する可能性も「勇気に感動」視聴者からエール
2022年04月07日 12時00分
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社会
橋下徹氏の投稿に水道橋博士も「周囲が止めてやるべき」停戦交渉巡り「大阪府民が死ぬより…」の例えが物議
2022年04月07日 10時30分
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社会
『モーニングショー』ロシア専門家に「グロい」「正気か」と批判 遺体を「生焼けの状態」と表現し物議
2022年04月06日 13時45分
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社会
橋下徹氏、国際政治学者に「心底頭悪いな」ウクライナ侵攻巡り“他国の歴史を捏造”と指摘され反論
2022年03月30日 12時30分
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社会
玉川徹氏「ミンスク合意が履行されてたら戦争あったか」ウクライナ侵攻への私見に批判集まる
2022年03月29日 13時00分
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社会
橋下徹氏、ロシアの強制連行を否定?「親戚の家に送られているウクライナ市民も」発言に疑問の声も
2022年03月28日 13時35分
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社会
『サンモニ』青木氏の発言が誤り、専門家に「しっかり見ていきましょう」と注意受ける
2022年03月28日 12時00分
特集
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少年隊・錦織、東山ジャニーズ新社長就任に意味深投稿? 植草とのYouTubeもストップ、現在の活動は
芸能ネタ
2023年09月18日 12時00分
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ジャニーズ最大のタブー? 嵐メンバー4人と“男女の仲”報道、セクシー女優の死【芸能界、別れた二人の真相】
芸能ネタ
2023年09月17日 12時00分
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Snow Man向井、ジャニー氏お小遣い秘話が拡散? グループ不仲説の真相は<実は不仲?【犬猿の仲】の有名人>
芸能ネタ
2023年09月16日 12時00分
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一転しジャニーズ契約継続なし、モス広告Snow Manの顔を紙で隠した画像が拡散「イジメ」「涙出てきた」ファン怒り
芸能ニュース
2023年09月13日 18時00分
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株上げた井ノ原快彦、年下に嫌われていた? 森田剛から「嫌い」緊張関係続く<芸能界【犬猿の仲】の有名人>
芸能ネタ
2023年09月10日 17時00分