まさに「下村VS下村」の図式となったのだが、安倍内閣の懐刀に挑むのは新人。しかも27歳の女性である。さながら“女子挺身隊”とでも言うべき勇ましい女性の名は下村めいさん。“女子挺身隊”は集団だが彼女は個。一人で同姓の“巨人”に喧嘩を売ったのだ。
一見おっとりしている下村さんだが内に秘めたる気持ちは強い。約6年勤務した総合病院を退職してまで下村文科大臣と一戦を交えようと決意したのは次の通りだ。
「日本の教育を変えたい。今年のいじめの発生件数は過去最多です。私自身も中学時代、いじめを経験しています。現職の文化大臣が教育を形成している東京11区で戦わなければ意味が無いと思いました」
彼女の出身は長野。前職は作業療法士として総合病院に勤務していた。それが「全てを投げ捨てて」衆議院選に出馬表明だ。
一体、何が彼女をそこまで駆り立てたのか−−。
「教育と福祉と減税で日本を変えたい。これに尽きます。医療現場にいてこれを実感したのです。がです。福祉の現場にいると感じるのですが、自分たちで自分の健康を守っていけるような支援を行ないたい。そうでないといけない」
彼女の公約である「3本の矢」。教育、医療、減税…一見、よくある話だが彼女の場合、病院勤務で不特定多数の声を耳にしているだけに説得力がある。
「教育は私の実体験。福祉の整備は整っていますが突発的に病気・事故対応が不十分。消費税は5%に戻して消費を活性化させる。そうしないと景気や消費は回復しない。以上3点は患者さんの意見や私自身の経験に基づいて思った事です」
キャッチコピーは《新しい下村。クリーンな下村。しがらみのない下村。下村めい“めい一杯”頑張ります》。“めい一杯”有権者のハートを掴める事が出来るか−−。
東京11区がにわかに騒がしくなってきた。