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JA兵庫西のATMから2100万円強奪犯人は警備員だった

 今年1月、兵庫県姫路市のJA兵庫西のATM(現金自動預払機)から現金約2100万円が強奪された事件は、通報した元警備員の狂言だった。

 兵庫県警捜査3課などは3月18日、窃盗容疑で、元警備員の男(30=同県宍粟市一宮町)と、共犯の無職の男(31=大阪府大阪市城東区)を逮捕した。さらに、共犯者として、同19日、無職の男(31=大阪市中央区)を逮捕した。

 逮捕容疑は、1月9日午前3時頃、共謀して、同県姫路市余部区上余部にあるJA兵庫西旭陽支店余部コーナーのATMから、現金約2100万円を盗んだ疑い。

 主犯の元警備員は事件当時、同県たつの市内の警備会社の営業所に勤務し、ATMの警備を担当。そのため、現金が盗まれたATMコーナーが無人で、監視カメラが1台しかないなどの警備状況を熟知していた。

 共犯者はインターネットで仲間を募ったといい、元警備員とそれまで面識はなかった。共犯の2人の男は知人だったという。

 事件発生時、元警備員は県警に対して、「侵入警報が鳴ったため、ATMコーナーに駆け付けたところ、男2人に『金を出せ』と脅され、合鍵でATMを解錠させられた。後ろ手に粘着テープで縛られて、犯人は逃走した。粘着テープを自力で外し、携帯電話を奪われていたため、近くのコンビニから110番通報した」と説明していた。ところが、現場の状況とずれがあったため、県警が捜査していた。

 元警備員は容疑を認めており、「パチンコでつくった数百万円の借金を返したかった」と供述している。
(蔵元英二)

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