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盾獲りへ サムソン視界良好

 「第135回天皇賞」(GI 京都芝3200m 29日)まであと3日。ディープインパクトがターフを去り、過渡期を迎えた感のある古馬中長距離路線の主役を引き継ぐのは果たしてどの馬か。栗東キャップ・谷やんは最終追いで“超抜”の動きを披露した2冠馬メイショウサムソンに熱視線を送っている。
 ディープインパクトの引退劇は、万人の競馬ファンを空虚と脱力感が果てしなく広がるブラックホールへと陥れた。が、しかし、時は再び駆け巡る!時代が欲するヒーローの誕生にそう時間は必要なかった。
 ファンに夢を与え続けたディープの後継者は、前哨戦・大阪杯で完全復活を遂げた昨年の2冠馬メイショウサムソンにほかならない。
 2005年夏の小倉デビュー戦から、06年暮れの有馬記念まで馬車馬のごとく走り続けること15戦。皐月賞、ダービーを無尽蔵なスタミナと類まれな勝負根性で極めたサムソンにも、いつしか多量の乳酸が蓄積し菊花賞を境に存在感は陰りを見せ始めた。
 しかし、幾多の名馬がそうだったように、スーパーホースに運はつきものである。大阪杯直前の追い切りに駆けつけた元トレーナーの瀬戸口勉氏は「今から思えば昨秋はどこか馬に硬さがあったが、今は柔らかい動きで伸び伸び走っているな」とポツリ。瀬戸口さんの定年引退に伴い、移籍話を煮詰める最中、初めて出されたリフレッシュ放牧は、パワー再充電のターニングポイントになった。
 そして、迎えたのが大阪杯だった。「転厩初戦で手探りの状態だったし、あくまで天皇賞に向かう過程での段階」。ジョッキー時代には春の天皇賞を2度制している高橋成師が鞍上に出した指示は、「後方から行かせば爆発的な末脚を駆使できるかもしれない」というものだった。ゆえに「意識的に後方からの競馬で折り合いに専念」する競馬となったが、先行して競り勝つ今までのレースぶりとは一変。勝負どころから“速さ”でまくって進出。なおかつ、石橋守騎手に「並べば強いサムソン」のセリフをレース後に連呼させた勝ちっぷりは、“ニューサムソン”誕生を鮮烈にアピールした。
 「大阪杯を勝った時、オーナーから『これであなたの馬になりました』といってもらえたのは光栄だった」
 まずは、ひと仕事やってのけた高橋成師は安どの表情を見せると同時に、目前に迫った大一番に向け、気持ちを引き締め直した。
 「(追い切りで)これだけ目いっぱい(DW6F75秒6)に行けるというのは体調のいい証拠。責任は重大だが、100%近い状態に持ってこれたと思う。ぜひ、天皇賞を獲らせてやりたい。新しいサムソン誕生のためにも、もうひと踏ん張りしたい」
 サムソン伝説第2章は春の天皇賞から始まる。

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