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エリザベス女王杯 一昨年1着降着の雪辱だ カワカミプリンセス

 歴史的名牝はここにもいる。一昨年の2冠牝馬カワカミプリンセスが完全復活を目指す「第33回エリザベス女王杯」(GI、芝2200メートル、16日)。天皇賞・秋はウオッカ、ダイワスカーレットのワンツーフィニッシュで決まったが、1歳上の先輩も黙ってはいられない。最強牝馬の座をもう一度目指すためにも、ここは負けられない一戦だ。

 1週前にして、カワカミプリンセス陣営から早くも堂々の勝利宣言が飛び出した。「うん、このまま無事にいけば、負けないと思う」
 手のひらに残るしびれるような感触を楽しみながら、横山典騎手は静かにうなずいた。東の名手がそこまで自信を深めたのは、5日に行われた1週前追い切りだった。前走の府中牝馬Sに続き2度も栗東に駆けつけたのも異例だが、さらに驚かされたのがその中身だ。
 DWコース。テンからグイグイ飛ばしながら、道中、さらにアクセルを踏み込んでいくと、男勝りの馬体は風に近づいた。6F76秒3、ラスト1F13秒4はぶっちぎりの一番時計。その日の荒れた馬場コンディションを考慮すれば、まさに破格のタイムといっていい。
 「1週前ビッシリやるのは予定通り。元気いっぱいだし、前走とは違う素軽さが出てきた。機嫌も随分良くなってるよ」
 鞍上は独特の言い回しで前走からの上積みを強調した。その前走・府中牝馬Sは5月の金鯱賞以来、5か月近いブランクがあった。2着に敗れはしたが、筋肉痛明けでベストとはいえない状態だっただけに、底力は十分示した。
 そして横山典にとっての何よりの収穫はイメージの大きな変化だったという。「レース前は乗り難しいイメージがあったが、問題なかった。パドックでは少しうるさかったけど、2番手で折り合いがついたし、最後までリズム良く走っていた」
 さすが名牝はセンスが違う。そこにこの上積みがあれば…横山典の勝利宣言はハッタリでも何でもない。
 天皇賞・秋のウオッカ、ダイワスカーレットのワンツーを持ち出すまでもなく、今の競馬は牝馬が強い。1歳上の2冠牝馬カワカミも負けてはいられない。西浦調教師は「カイバをしっかり食べて体に張りが出てきた」と言葉に力を込めた。一昨年のエリザベス女王杯で1着から12着に降着して以来、勝ち星から遠ざかっている。再び女王道を歩むには、同じ舞台で苦い記憶を払しょくするしかない。

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