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谷やんの地獄耳 小倉で重賞2勝と絶好調厩舎が送り出すサリエル

 夏の小倉競馬のフィナーレを飾る「第29回小倉2歳S」(JpnIII、芝1200メートル、6日)は、大本命と見られていたファイティングピサの回避で、にわかに波乱の様相を呈してきた。そんななか、今夏の小倉シリーズで重賞2勝と気を吐く松永幹厩舎のサリエルが怪気炎を上げている。ここを勝てば夏の小倉重賞、完全制覇となるだけに、陣営も闘志メラメラ。栗東キャップの谷口記者が松永幹調教師を直撃した。

 −−一戦ごとにレースぶりが良くなっていますね。
 松永幹調教師「デビュー戦の時はまだ攻め不足で動きがモタモタしていたが、2戦目はレコードの2着とレース内容もしっかりしてきた。そして、前走は荒れてきた馬場の真ん中を走って初勝利。時計も速かったし、着差以上に強かったと思う。前走の2着馬も先週にいい時計で勝ち上がったし、決してレベルの低い未勝利じゃなかった。今は馬が走り方を覚えてきて気持ちも前向きになってきたよ」

 −−牝馬の割には馬格もありますね。
 松永幹師「顔は小さいけど、お尻が大きい。千六の桜花賞まではと考えているが、やっぱり体形を見るとスプリンターかな。ただ、上は気性がうるさいのが多かったみたいだけど、この馬は口向きの悪さもない。その点で(福永)ユーイチも心強いようだよ」

 −−2日の最終追い切り(栗東坂路800メートル55秒0→38秒8→12秒1=一杯)はいかがでしたか?
 松永幹師「1週前が坂路52秒2、1F12秒3とすごく良かったが、今週も手控えることなくしっかりとやれた。デビュー時に比べて随分と動けるようになってきたのは、力をつけている証拠だと思う」

 −−最後に期待のほどを。
 松永幹師「母のシンコウノビーは、ボクがジョッキー時代、ファンタジーS(ロンドンブリッジ騎乗=1着)で一緒に走ったことがあるけど、その時から“いい馬だな”と思っていた。その仔を預かるなんて、これも何かの因縁かな。いずれにしても、今の状態の良さがあれば、チャンスはあると思うよ」

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