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キャバ嬢が生まれる瞬間(18)〜美容師からキャバ嬢になった女〜

 菅野理恵(22歳・仮名)

 美容師から夜の世界に飛び込む女の子は多いと思う。私もそのひとり。幼い頃から美容師さんにカッコイイ! オシャレ! っていう漠然とキラキラしたイメージを持っていたから、高校を卒業後はそのまま専門学校に入って一生懸命勉強した。でも美容院に就職してからは本当にきつかったね。就業時間後は、居残って何時間もトレーニング。給料も安いし、休みもあまり取れない。それでいて下積み期間も長い。だからなのか毎年、かなりの数の人が美容師を辞めていってると聞く。そうじゃなくてもお金のためにキャバと掛け持ちしてる美容師はけっこういるんだよね。

 なぜ美容師を辞めた人間はキャバクラ嬢になりやすいのかっていうと、単純に二つの職業は似ているからだと思う。まず接客するという以外にも、美容師ってお客さんに気に入られると指名されるようになるでしょ。そこがキャバと共通してる。

 あと髪を切りながら、時にお客さんの肌に触れて、しゃべり続けてきたわけだから、お酒を飲んで相手と会話するキャバクラはその延長線上というわけ。ほかには、美容院って、髪の毛を数日洗ってない状態で訪れる人もいるから、不衛生な人がもし来店しても慣れているんだよね。もちろん美容師よりも給料がいいわけだから、同じようなことをやり続けるなら、どう考えてもキャバ嬢をやったほうがいいでしょ! って結論に至った。

 まあ、私は昼と夜を掛け持ちできるほど、体がタフじゃないから美容師の仕事はスッパリやめた。それでキャバクラを始めて、接客中、私が元美容師って話題が出ると、けっこう盛り上がることもある。お客さんは年齢層が高いから、みんなハゲを気にしてるわけ。それで私は美容師時代にどのシャンプーの成分が頭皮に悪影響を与えるかってのもちゃんと勉強してたから、アドバイスしてあげる感じかな。たまに、つっるっぱげ頭をなでなでしてあげたり、頭皮マッサージをすると喜んでくれるから美容師も無駄ではなかったって思うよ。、

 ただ、いまだ地元の親には美容師を辞めたことは言ってない。でもしばらくはキャバでお金を稼いでそれから考えていけばいいかなって。だってキャバは若いうちしか出来ないからね。もしおばさんになって仕事がなくなったら、また美容師に戻るかも。それまでがんばりたい。

(取材/構成・篠田エレナ)

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