多人数アイドルについて、そんなメタボに関する深層とは…。
「メタボは卒業してからにしてほしい」
そう語るのは、キー局の大物構成作家だ。
「多人数アイドルのメンバーを指して、『あの子メタボ化したよね』という話題をボクに振ってくる男性アイドルは多いですよ。彼らにとっても、一大関心事ですからね。また、人から良く見られているか、という意識がないアイドルは、アイドルとして成立してない。だから、番組にも使いづらいです」(同)という。
別の業界関係者が、こう話を続けた。
「メタボ化したアイドルは、見た目の問題だけではなく、空気も読めなくなってくる。アイドルとしての自覚が欠けると、平気で可愛くないしぐさをしたり、画が汚くなるんです。すると、コンテンツビジネスとして成り立たない。マニアックなファンに向けて番組を作っているわけではないので」(同)厳しい意見だ。
いっぽう、ファンからも、
「最近の地下アイドルブームで、単独ライブ以外の合同イベントが多いですが、わが軍のメンバーがいつの間にか何人か酷いメタボ腹になっていた。他の無名アイドルグループの子に公開処刑(注。見た目のいい子と並ばされたことで、あるアイドルのルックスが劣っていることがバレること)されただけではなく、罰ゲームをやらされている様子が可愛くなくて、周囲のアイドルたちもドン引きでした。ボクの推しの足も引っ張る行為だと思うので、頭にきましたね」(30代・某グループヲタの男性)と、怒りを隠さない意見があった。
アイドルに詳しいライターによると、
「多人数アイドルに多い傾向として、自分ひとりメタボになっても構わないという主力メンバーがいると、その士気のなさが、新人の子に伝染して、メタボが広まっていくことになる。するとまさに、“オワコン”の危険が出てくる」(談)
オワコンとは、アニメ用語の派生語から、グループの存在自体が終わったと思われること、を指すという。まさに、そのグループ全体が、ういういしい多人数アイドルグループと比べて、くすんでみえる、というワケだ。
まさにこれでは、危険信号。だから、「大変でも卒業までは食べるな」、というわけなのだろうか。
いろいろなメタボ対策は、どうなっているのか。別の業界関係者によると、
「たとえば、AKB48。彼女達は、海外に取材旅行に行っても、楽しみのはずの食事は、サラダを一皿食べたら、もう『ごちそうさま』。現場でケータリングを利用しているのはもちろんメンバーの食の管理目的のためで、食事時の人気メンバーに対する専門スタッフの監視の目は、2重、3重になっている」(談)らしいのだ。
また、アイドルがメタボ化すると、通常イエローカードが1枚出され、個人差があっても警告何枚かで退場、つまり卒業が決まるという噂もあるくらいである。ついては、
「名の通った大人数アイドルグループには、新メンバー候補のタレントが列を成して加入の機会を待っている現実がある。そんな大人の事情との調整のために真っ先に卒業候補に上がるのは、メタボの子かもしれません」(前出の構成作家)という見方がある。
ひょっとしたら、ちょっと太めの女の子のほうが人気がある…、ということだってあるのかもしれない。しかしメタボに関して、所属事務所等の内部の動きも含めて、可愛いアイドルだからと言って、決して甘やかしたり擁護するだけではない裏ルールもあるのが深層のようである。