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ロス検視局が発表 マイケル他殺

 人気歌手マイケル・ジャクソンさん(享年50)の死因について、ロス検視当局は24日、致死量の麻酔剤投与による「他殺」と結論づけた。これによりマイケルさんの専属医、コンラッド・マーレー医師が殺人罪に問われる可能性が出てきた。

 「スリラー」など世界的ヒット曲で知られる米人気歌手マイケルさんが米ロサンゼルスで亡くなったのは6月25日。マイケルさんは心不全とみられる症状でロスの自宅で倒れ、25日正午(日本時間26日午前4時)すぎ、救急隊が到着。既に呼吸ができない状態で、搬送先のカリフォルニア大ロサンゼルス校(UCLA)付属病院で、午後2時26分に死亡が確認された。
 マイケルさんが倒れた際、彼の専属医で、自宅に同居していたのが心臓専門医のマーレー医師。呼吸が停止したマイケルさんの蘇生(そせい)を試みたとされている。
 マイケルさん死亡当初から、鎮痛剤の過剰摂取が疑われていた。マイケルさんの家族も、鎮痛剤として使われていたデメロールの過剰投与が死因ではないかと疑っていたという。そのため警察は、1日1度マイケルさんにデメロールを注射していたマーレー医師が行方不明だっため捜査。すぐにマーレー医師の車BMWがマイケルさんの自宅から牽引された後、医師はロサンゼルスで発見された。7月22日(日本時間23日未明)には、マーレー医師の所有する、米テキサス州ヒューストンやラスベガスにあるクリニックが家宅捜索された。

 マーレー医師は死亡診断書へのサインを拒否するなど不審な行動を見せ、金銭的に困窮していたとの情報も浮上。過失致死容疑で捜査対象となっている。
 今回、ロサンゼルス郡検視当局はマイケルさんの体内からプロポフォール(強力な麻酔薬)と2種類の沈痛剤の成分が見つかったとし、薬の乱用が死につながったとみている。これが事実ならば、マーレー医師は殺人罪に問われる可能性もある。
 マイケルさん死亡後、マーレー医師の弁護士は、医師はマイケルさんの子供の治療をきっかけに、2006年にマイケルさんと知り合ったと説明。それ以来友人として付き合い、専属医師になったのは、7月に予定されていたロンドン公演に同行するため5月にマイケルさんに呼ばれてからだと述べていた。

◎マイケルさん“謀殺”の可能性
 マイケルさん殺害がロス検視当局に断定されたことで、その犯行動機や背景をめぐってさまざまな観測が流れることは間違いない。
 本人の執ような投薬要求に医師としての一線を越えてしまったとみるのが自然だが、6月の急死以降、“追悼ビジネス”が活発化したのも事実。世界各国でCD、アルバムは爆発的売れ行きを記録し、今後も未公開映像のDVD販売や映画・ドラマ化などで巨額マネーが動くとみられている。
 遺産総額は5億ドル(約470億円)以上で母親キャサリンさんと子供3人が相続。一方で生前のマイケルさんは浪費癖や裁判費用で巨額の借金を抱え込んでおり、殺人的スケジュールを組んだ英コンサートツアーも借金返済のためといわれた。債権者が“早期回収”に走った可能性などが取りざたされそうだ。
 しかしながら専属医のコンラッド・マーレー氏は年10万ドル(約940万円)という高額報酬で雇われていたとされ、収入源を絶ってまで金目当てで犯行に及ぶことは考えにくい。それ以上のカネが裏で動いたのか。全容解明が急がれるところだ。

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