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立ち乗り自動2輪「セグウェイ」日本市場に殴り込み

 あの米国生まれのヘンな乗り物が日本市場への本格参入を決めた。セグウェイジャパン(本社横浜市)は14日、立ち乗りスタイルの充電式2輪車「セグウェイ」を日本で法人向けに本格販売し、2011年度に1000台以上の販売を目指すことを明らかにした。国内法規により公道は走れないため、当初の顧客ターゲットはおのずと絞られる。ゴルフ場のカートや魚市場のターレー、プロ野球のリリーフカー替わり、さらに道路交通法をクリアできれば自転車で巡回パトロールする警察官の足にもなりそうだ。

 本紙某記者はハワイ州オアフ島でセグウェイに試乗したことがある。米国では一部公道を走ることが許されており、「操作はカンタンだし、乗りごこちも悪くない。しかしスピードが出ないためヘンな乗り物という印象を強く受けた。なんだか自分が発明家のドクター・中松氏になったような気分だった」(同記者)。日本円にして約2000円で30分間走行を楽しんだという。

 米国の発明家ディーン・ケーメン氏が“世界を変える乗り物”として開発。最高時速19キロと頼りないが、ガソリンを燃料としないため、エコの時流に乗る可能性はある。

 しかし、公道を走れない日本で根付くことができるか? 同社によると、今年度の販売目標は300台。2年後の2011年度には1000台突破を目指すという。観光地やゴルフ場、工場、倉庫などでの利用拡大を見込み、荷物の運搬用などに、セグウェイに乗った人を追従して走行する台車も併売する。東京・築地市場で人品運搬に使われるターレーなどをライバル視しているのか。

 来日した米セグウェイのジェームス・ノロッド社長は、経営危機の米自動車最大手GMと開発に着手した2人乗り充電式2輪車「プーマ」について、「両社の技術を活用できる事業。実用化すれば主に都市内を楽しみながら移動できる」と語った。ラインナップはまだまだ増えそうだ。

 セグウェイは走行中に二酸化炭素を排出せず、立ったまま棒状のハンドルを握れば手軽に走れる。ただ、日本では道交法で公道走行が禁止されているため、普及が進んでいない。記者会見した大塚寛社長は「欧米では歩道を走れる場所も多く、日本でも歩道走行を認められるように働き掛けたい」と語った。

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